志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

2024入試の詳細データ

こんにちは。

 

北海道学力コンクールさんから,2024年の高校入試結果をまとめた資料をいただきました。

公立の推薦入試の結果と,公立高校の合格者平均点,合格最低点などがまとめられています。

 

データ性質上,ここで公開するわけにはいきません。ご覧になりたい方は,お通いの学習塾さんなどにお問い合わせください。

 

公立の推薦入試結果については,推薦を受けるかどうかの検討材料になるでしょう。

やはり,というより当たり前の予想通りの結果ですが,内申点が高いほど合格しやすくなっています。

 

また,過去問演習を行う時期ですが,合格者平均点や合格最低点については,ご自分の得点と比較して,実力を測る目安となりますし,何点くらい取ればいいのか,だいたい把握することもできます。

年度によって入試問題の難易度が違い,得点も大きく変動していることにも注意が必要です。

北海道の公立入試の場合,新しい過去問から,どんどんと古いものへと遡っていくと,ふつうは点数が伸びていきます。なぜなら新しいものほど難しいという単純な理由からです。

データを見られる方は,ランクにもよりますが,合格者平均点くらいを目安にされるといいでしょう。

 

中3の授業はいよいよ佳境を迎えています。

天体の授業をするのに,地球儀タイプのビーチボールを出してきました。

天体は苦手な方が多いです。少しでもわかりやすく伝えられればいいなと,こちらも工夫して授業して参ります。

 

では。

学力A理科の飽和水蒸気量の問題

こんにちは。

 

学力テストAの理科の問題を見てみました。そこまで難しいとは感じませんが,例年よりは明らかに難化しており,平均点は低いものと思われます。

 

ひとつだけ難しかっただろうなと思われる問いを取り上げてみます。

著作権の関係で図などは載せられません。

大問9の飽和水蒸気量の問いです。

 

①体積が200㎥で室温が18℃の部屋の空気に含まれている水蒸気量を調べるため,図1のように,15℃の水を入れた金属製のコップを断熱材の上に置き,同じ部屋の中で図2のように水を入れたヤカン(全体の質量1800g)を加熱し,水を沸騰させた。

②しばらくすると金属製のコップの表面がくもり始めたので,加熱を止め室温を測定したところ19℃になっていたが,コップの水の温度は15℃のままであった。

③ヤカンが冷えたところで全体の質量を測定したところ580g減少していた。

 

表(気温と飽和水蒸気量を示したもの。下に簡易的に数値だけ載せます。)

10℃→ 9.4g  11℃→10.0g  12℃→10.7g  13℃→11.4g  14℃→12.1g

15℃→12.9g  16℃→13.6g  17℃→14.5g  18℃→15.4g  19℃→16.3g

 

問2 実験を始める前の部屋の空気には,1㎥あたり何gの水蒸気が含まれていましたか,求めなさい。

 

 

<解き方>

飽和水蒸気量は「1㎥あたり」に含むことができる水蒸気の量の限界値を示しています。「1㎥」という点に注目することがポイントでしょう。

また,コップの水を冷やしていくのではなく,水を蒸発させて水蒸気を増やし,露点に達する気温を調べている点にも注意が必要です。

 

②から,水蒸気を増やしていくと,コップに水滴が付き始めて加熱を止めたのときの露点が気温15℃であることがわかり,表からこのときには1㎥あたり12.9gの水蒸気が含まれているとわかります。

③から,580gの水が蒸発して水蒸気になりましたが,部屋の体積が200㎥ですので,1㎥あたりの増加した水蒸気量を計算すると,580g÷200㎥=2.9g/㎥とわかります。

 

したがって12.9-2.9=10.0gと正解が導けます。

 

ここまで計算できると

「問3 実験を始める前の部屋の空気の露点は何℃ですか,求めなさい。」

も,表から「11℃」とすぐにわかりますし,問4の湿度の計算も容易でしょう。

 

基礎知識がある上で,読解力と算数のセンスが必要です。

算数のセンスがないと,部屋全体200㎥に含まれる水蒸気の量を計算してしまいがちだと思われます。これでも解けますが,かなり計算が複雑になります。

 

たくさん演習問題を解いて慣れることで,こうした問題にも対応できるようになっていきます。ですから,これからは過去問を中心とした演習が大切なわけです。

 

では。

ドーパミン

こんにちは。

 

国語の課題文にいいことが書いてありました。

最適な難易度の課題(簡単すぎず難しすぎない)に挑戦すると,わくわくしてドーパミンが分泌され,集中力や記憶力が高まるそうです。

 

楽しいかどうか,目的意識があって主体的に取り組めているかどうかも同じでしょう。

できているのであれば,ドーパミンがたくさん分泌されて,学習効果も格段に上がるものと思います。

 

逆にやってはいけないことは,勉強を強制することでしょう。

いやいややってもドーパミンは分泌されず,学習効果は上がらないでしょう。

 

「テストで○点取ったら,××を買ってあげる」といったものも,一時的な外発的動機付けにはなりますが,長期的にはあまりいいことはないと思います。

勉強自体を楽しむ気持ちが育たないですし,何かのご褒美がなければ取り組むことができないようになってしまいかねません。

 

インターネットの記事で,「東大生が親にしてもらってよかったこと」のアンケート結果をまとめたものを読みました。

なんと第一位は「勉強を強制されなかったこと」でした。「勉強しなさいと」と言われずに育ってきた,もしくは言われたかも知れないけれど覚えていないということでしょう。

 

勉強は本来的には楽しいものです。

自然と楽しむようになっていく芽を誰もがもっているのを,周囲の大人たちが摘んでしまっているのかもしれません。

 

では。

すぐには伸びない

こんにちは。

 

勉強を開始したとして,成績が伸び始めるまでにはある程度の期間が必要です。

たいていは,3か月目くらいから成績が伸び出して,明らかに成果が現れてくるのは半年後くらいです。

 

さて,中3になって春期講習から塾に通い出した,中3になってから勉強をがんばりはじめた方も多いでしょう。北海道では11日に学力テストがありましたが,春からちょうど半年経っています。春からがんばった方の中には,今回大きく成績が伸びた方も少なくないでしょう。

こちらの教室でも,春の成績からは想像もできないような点数を取った生徒さんがいらっしゃいます。やはり,春から一生懸命に努力をつづけた方ですね。

こうした方は,今後も順調に伸びていく可能性が高いと思います。良いところは継続し,反省すべきところは改善して,合格に向けて取り組んでみてください。

 

6月に部活が終わり,そこから勉強をがんばりはじめた方もいらっしゃるでしょう。

今回のテストは,3か月経ったから経っていないかくらいで迎えたものだと思います。成績が伸び出したな,手ごたえをつかめたぞ,という方は,このままがんばってみてください。もうすぐぐんと伸びます。

逆に実力アップを感じられない方は,もう少し辛抱してがんばってみましょう。仮に来月の学力テストBも受けてみて,それで自信が持てないのであれば,やり方を変える必要があるかもしれません。

 

いちばんいけないのは,ころころとやり方や方針を変えることです。

成果が出始めるまでには3か月かかります。それまでは,じっとがまんして,必ず伸びると信じて,定めた方針の通りに努力を継続してみてください。

 

あと,入試までは半年を切っています。

あせりはじめる時期でもありますが,絶対に伸びる,自分は合格できると信じてください。強い気持ちが合格への最大のカギです。

 

では。

学力Aの理科

こんにちは。

 

一昨日は学力テストAでした。

断片的な情報で,私もまだ問題を見ていませんので,確かなことはわからないのですが,理科がすごく難しかったようです。

 

教室の場所柄,この辺りには,学力の高い生徒さんが集まっている中学校も多く,そうした中学校の生徒さんにもお通いいただいているのですが,ある中学では理科の平均点が40点そこそこだったそうです。学力テストの傾向も,本番の理科が難しいことに合わせているのかもしれません。

この中学校だと,北海道学力コンクールで平均点を取れていても,その模試の中学校内順位だと下位4分の1くらいになってしまいます。そう考えると,理科の全体の平均点は30点台前半くらいの可能性があります。

 

さて,テストの難易度,入試の難化傾向とは別にして,理科ができない子が年々増えていることは感じます。世代として理科の力が落ちている。

 

理由はさまざまですが,現代が便利になり過ぎたことが原因の一つかもしれません。

 

いくつか例を考えてみます。

水は氷になると体積が増えます。

昔は製氷皿に水を入れて,冷凍庫に入れて氷を作ったものです。すると,水を入れた水面よりも明から高いところまで氷になっていること,つまりに水が氷になると体積が増えるのだと自然と理解するものです。「少なめに水を入れないさいよ」などと母から教わった記憶もあります。

今の冷蔵庫は自動で氷ができるようになっています。

 

また,札幌市内でも,昔はたくさんの自然がありました。

昆虫やカエルを取ったり,お花を見たりと,自然と触れ合う経験が少なくなっているでしょう。初冬の時期に,霜柱を踏んづけて遊んだという経験すら,今の子どもたちにはありません。トカゲ(カナヘビ),ふきのとう,ふきなどはどこでも見かけましたし,たまにヘビを見ることもあったのですが,今では滅多にないですね。

 

自然現象,理科的な事象を,身体的に体験する経験は確実に減っており,少なからず理科の勉強にも影響しているでしょう。

 

机の上の勉強だけではうまくいかないことも多いわけです。

では。

きょうだい児支援

こんにちは。

 

本日は,ある中学校で定期テストが行われています。

中3社会科のテスト範囲を眺めてみると,「ダイバーシティ」とか「共生社会」とか,現代を象徴するような言葉がたくさん出てきます。

時代も変わったなあと感じる一方で,差別や偏見はまだまだ残されていますし,障害や特性のある方に対しての支援も十分とは言い難く,課題も多いなあと感じております。

 

さて,近年見かけるようになった言葉に「きょうだい児支援」というものがあります。

障害のあるお子さまへの支援が必要なのと同様に,障害のあるお子さまの兄姉弟妹さんへの支援も必要であるという認識が広がっています。これがきょうだい児支援です。

 

きょうだいに障害があることでいじめを受けることがあったり,きょうだいのサポートをするために(ヤングケアラーと似た状況です)部活ができないなどの制限があったりすることが多いようです。

親御さんにとっては,障害のある子にどうしても手がかかるため,きょうだいさんはあまり面倒を見てもらえない。ほかにも,いろいろとがまんを強いられる場面が多いでしょう。

そうしたことから精神面に傷を負ってるケースもあるようです。

したがって,きょうだい児を支援していこうという取り組みが広がったのでしょう。

 

さて,新聞で知ったのですが,きょうだい児支援に関しての研修が行われるそうです。

 

シブリングサポーター研修ワークショップin札幌[ハイブリッド開催]

https://sibtane.com/event/ssw24sap/

 

さまざまな問題への理解と関心が広まり,ダイバーシティの社会が実現することを願っております。

 

では。

子どものけんか

こんにちは。

 

ちょっとぼかして書きます。

ある人気のある学校があります。受験して合格することを目指すお子さまも多いです。各塾さんでは,その学校の入試向けに講座を開いていますし,それぞれの塾さんで,その学校に特化した模擬試験を開催しています。

 

さて,日程を調べてみたところ,別々の塾が主催するその学校向けの2つの模試が,なんと同じ日の同じ時間帯に行われることを知りました。

受験生たちは,両方を受けることが不可能なわけです。

 

かつて,私が東京で働いていたときです。

都立桜修館中という公立中高一貫校を目指す生徒さんたちの,指導責任者のようなことをやっていました。

私の塾でも模擬試験は実施していましたし,他塾さんでも同様の模擬試験は行われていました。他塾さんの模試であっても,役に立ちそうなものはどんどん生徒さんに紹介し,積極的に受けてもらっていました。

練習にもなりますし,本番に似た問題を解いて復習することで力もつきますし,生徒さんたちにとってはメリットが大きいでしょう。他塾さんで模試を主催してくださることは,本当にありがたかったです。もちろん,その後の生徒さんたちの指導にも,大いに役立てました。

 

今日のお話ですが,お互いに「相手の模試を邪魔してやる」,「うちの生徒が相手の模試を受けると,勧誘されて転塾するかもしれない」といった,生徒さん不在の視点で日程が決められているなあと感じます。

(本当に単なる偶然であれば申し訳ないのですが。)

 

自信があるのであれば,堂々としていればいいだけです。

私はこれからも生徒さん本位で指導をつづけていこうと,改めて感じたしだいです。

 

では。