志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

まだまだマスクは必要です

こんにちは。

 

最近,マスクを外そうというテレビの論調が強い気がしています。

その中で気になっているのが,一般の方々の中にも少なくないのですが,「マスクは感染防止に対して意味がない」と勘違いしている方が少なくないことです。

政府関係者や専門家の方々の意見を聞いても,意味がないとおっしゃっているわけではなく,屋外で他人と2m以上の距離がある場合などと条件付きでマスクを外すことを提案しているだけです。

不織布マスクの感染防止効果は疑いないでしょう。

 

海外でマスクを外しているのは,文化の違いが大きいように思っています。

日本人は目を見て相手の表情を読みますが,欧米の方は口を見て相手の表情を読み取るそうです。口が隠れているのは,日本人にとっては目が隠れた状態に近いと考えられるでしょう。

仮に日本でサングラスの着用が義務付けられたとしたら,反発は大きいと想像できます。サングラスをかけた方は不気味に感じる場合もあります。表情が読めないことが大きな原因でしょう。

 

したがって,海外でマスクを外しているからといって,日本でも外そうという論調には違和感を感じます。

さらに,海外では検査体制も十分に整っていますし,医療も充実しているようです。一方,日本では,感染の疑いがあっても検査を受けられず,また感染して重たい症状がある場合でも,重症と判断されなければ,自宅に隔離されて医療を受けられないまま放置されます。

そうした違いも無視できません。

 

ある程度の感染者が出ること,場合によっては死者が出ることも容認したうえで,文化の違いや経済活動を重視する考えから,マスクを外しているのが欧米諸国だと考えられないでしょうか。

 

こちらの教室では,もうしばらくはみなさんに不織布マスクの着用をお願いすることにします。これだけの感染者が発生している以上,有効な対策は取りつづけるべきでしょう。2年以上コロナと付き合ってきていますが,感染した生徒さんも少ないですし,教室内で感染が起きたこともありません。

科学的に考えて対策をしていることが効果をあげているものと思いますし,生徒さんたちを守る必要性からも,不織布マスクを外すことはできません。

また,熱中症の危険性が高まりますので,授業中でも飲み物を飲んでいいことにもしています。

 

やっと終わりが見えてきたような気がしています。今年度いっぱいくらいで,コロナ騒動はひとまず終息するように思っています。

 

では。

学校で過ごす時間

こんにちは。

 

良い学校とはどのような学校か?

良い先生とは?

良い塾とは?

 

このような質問に対しての回答を伺ったとき,違和感を感じることが多々あります。とくに,先生を目指している方が,どのような先生が理想なのかをお話されるときに,それを感じることが多いです。

 

生徒に親身に対応する,面白くて生徒に人気がある,いつも生徒たちの助けとなる,…といった回答が少なくないです。

良い学校,良い塾についても,似たような回答が多いような気がしています。

 

しかし,学校も塾も勉強をするところです。勉強以外の要素も少なくないことは事実ですが,学校や塾にいるほとんどの時間は勉強して過ごしているわけです。

授業がわかりやすい,勉強ができるようになる,…というのがもっとも重要なことではないでしょうか。

 

勉強ができるようになれば,自然と学校も塾も楽しい場になるでしょう。その上で,授業がわかりやすければ,自ずと楽しめるようになるはずです。繰り返しますが,学校・塾にいる時間のほとんどは勉強時間なのです。勉強が楽しいと,学校・塾が楽しいはほぼイコールだと言っても過言ではありません。

 

また,授業の質を担保するものは,先生一人ひとりの学力と授業準備でしょう。

仮に学力も十分に高く,授業がわかりやすい先生がいたとすれば,それだけで,生徒さんたちから信頼され,頼りになる存在にほとんど達しているかもしれません。

 

したがって,良い先生の一番の条件は,質の高い授業を提供できることでしょうし,その裏付けとしての高い学力があり,入念な授業準備が行われていることでしょう。

さらに,そうした先生が揃っていれば,自然と良い学校,良い塾になります。

 

学校が嫌いなお子さま,行きたがらない方や不登校になる方も少なくないでしょう。

そうした場合でも,何か特別な原因がないのであれば,まずは勉強がわかって授業が楽しいかどうかについて,考えてあげる必要があるでしょう。

 

では。

情報リテラシー

こんにちは。

 

ロシアのウクライナへの侵攻,ロシア側の主張では「ウクライナ人民の保護」について,ロシア国内でも反対する方(実際に声をあげていない方で反対の方もいらっしゃるでしょう)が少なくない一方で,プーチン大統領を支持する方も多いようです。

 

インターネットなどで情報を得られず,国営メディアの報道しか目にしていない高齢者層でプーチン支持率が高い傾向にあるそうです。

ロシアにとって都合の良い報道しか目にしておらず,操作された情報を信じてしまっているのでしょう。

情報を手に入れる力,そして判断する力,つまりは情報リテラシーが問われていますね。また,インターネットの力は偉大だとも感じます。若い世代の多くはSNSなどで,ウクライナの現実を目の当たりにしているのでしょう。

 

しかし,SNSも使い方を間違えるとおかしなことになってしまいます。

イーロン・マスク氏が買収したことで注目されているTwitterですが,実際に次のような現象を目にしています。

 

ご本人はご自分が絶対に正しいと信じていらっしゃいますので,実名はあげないことにことにします。

ある有名な漫画家さんがいらっしゃいます。Twitterを開始して以来,大変に洞察力に優れた鋭いご意見を発信しつづけていらっしゃいました。某超一流国立大学のご出身でもあります。

 

ところが,コロナが流行してからしばらくすると,

「マスクは不要」,「ワクチンも不要」,「検査も不要」など,コロナを無視して普通の生活を行うべきだと主張しはじめました。マスクは感染防止に対してまったく効果がなく無意味だなどと,非科学的なこともおっしゃっています。

非常に残念なアカウントになってしまいました。

 

SNSだと,自分に近い偏った意見しか目にしなくなる傾向があります。相当に賢い方でも,まるで洗脳されたように冷静な判断ができなくなってしまうことがあるのだと,驚いています。

これも情報リテラシーの大切さがわかる例ですね。

 

とくに学生のみなさんは,さまざまな意見に耳を傾けること,そして自分の頭で考えて判断することを心がけてください。

善か悪か二者択一で言い切っていたり,わかりやすく結論を断言していたり,そうしたものは客観性を欠いていて,おかしな考えである場合が少なくないと感じております。

 

では。

戦争の現実

こんにちは。

 

中島公園では,ライラックの花が咲き始めました。

桜もそうなのですが,1年で1日か2日くらいずつ,開花する日が早くなっているように感じます。

確実に温暖化は進行しているのでしょうね。

 

昨日,人権について触れましたが,世界の中では今でも人権が蹂躙されている地域が少なくありません。

チベット問題,アジアやアフリカ地域での女性差別,人身売買の問題など,枚挙に暇がないですが,今もっとも注目されているのがウクライナの戦地の状況でしょう。

 

昨夜のニュースで見ましたが,ウクライナ市民の中には,ロシアの選別収容所という場所に連行された方も多いようです。ロシア側はこれを市民の「保護」だと主張しています。

互いにまったく別のことを言っていますので,何が正しいのか,真実はどうなのかはわかりませんが,悲惨な状況だということはおそらく事実だと思います。

 

ロシア側の監視下におかれたウクライナの方たちは,新ロシア派か反ロシア派か選別されるようです。また,ここで拷問が行われることもあるようです。反ロシア派と認定されれば,みな銃殺されているし,女性は殺される前に性的な被害を受けているとも報じられています。

新ロシア派と見なされたとしても,施設では十分な医療も受けられず,衛生状態も悪く,食事は粗末なものが1日1食与えられるだけだそうです。

かつて,シベリアに抑留されていた方のお話を聞いたことがありますが,それよりもひどい状況のように感じます。

 

目をそむけたくもなるような凄惨な現実ですが,子どもたちには,こうしてニュースを見て学んでほしいものだと願っております。

そして,1日も早い平和の実現と,ウクライナの復興を願っております。

 

では。

イジメで笑いをとった時代

こんにちは。

 

突然の訃報に驚きました。コメディアンの上島竜兵さんが亡くなられたそうです。

死を悼んで合掌いたします。

 

上島さんといえば,私にとっては『ビートたけしお笑いウルトラクイズ』の印象が強いです。上島さんらダチョウ俱楽部が世に出るきっかけとなった番組でもあるでしょう。

 

しかし,今から考えれば,テレビの過激な演出ではあるにせよ,イジメのような内容を含んでいました。

芸人さんたちをバスに乗せたまま海に沈めるとか,花火の火をかけるとか,そんなことも行われていました。

 

同様に,私が中学・高校時代に流行っていたテレビ番組が『進め!電波少年』ですが,こちらもイジメのような内容を含んでいました。

この番組の企画で有名になったのが有吉弘行さんです。当時,猿岩石というコンビを組んでいた有吉さんは,目隠しをさせられて香港まで連れていかれ,そこで突然ヒッチハイクでロンドンを目指すように言われます。

番組の企画ですから,事前に同意があったのかも知れませんが,NOとは絶対に言えない状況で,ヒッチハイクをスタートさせることになります。半年にわたる旅は困難を極めました。

 

他にも,応援するプロ野球チームが勝ったときにしか食事を与えられないという企画があり,ベイスターズを応援していた方は飢餓状態に陥ってしまいました。無人島に若い女性たちが放置される(いとうあさこさんがメンバーの一人でした)とか,ホームレスに身をやつして企業を目指すとか,今だと考えられないような内容が数多くありました。

 

こうしたかつてのテレビ番組ですが,一言で言えば人権侵害です。完全にアウトですね。

人権意識の高まりは当然のことですし,歓迎すべきことですが,まだまだ完全に人権が守られていないことも事実でしょう。

教育の大切を改めて考えさせられます。

 

では。

小テスト

こんにちは。

 

二期制となって定期テストの回数も年に2回となった近所の中学校ですが,今週,来週くらいから,どんどんと小テストが実施されるようです。

英語だとunitごとに,他の教科でも章ごとに小テストを実施していくように思います。

 

おそらく,小テストの得点が,今まで以上に内申点の評価に大きく影響するでしょう。また,小テストですから点数も取りやすいと思います。こつこつとがんばれば,内申点を上げられることでしょう。

 

さらに,小テストの実施に合わせてワーク提出があるようです。急に言われて慌てることのないように,普段から少しずつワークを進めていく必要があります。

とくに中学1年生のみなさんは,勝手がわからずに戸惑うかもしれませんが,指示がなくてもワークは進める必要がありますし,進めても構わないものです。計画的に取り組んでみましょう。

もちろん,提出するのですから,丁寧に○つけと直しも行ってください。

 

以前にも書きましたが,札幌市内では内申点のインフレが進んでいます。平均がALL4です。年々インフレは進行し,もしかすると平均はもっと上かもしれません。内申を取れてもあまり有利にはならず,取れないと著しく不利になります。

この制度や現状を問題だと感じている方も少なくないでしょうが,決められたルールですから,その中で努力するしかありません。

しかし,こつこつとやれば上げられる可能性は高いことも事実です。もしも上の学校を目指したいのであれば,高校に入ってからも日々の努力が求められるわけですから,中学生の今からがんばれて当然だと考えてほしいものです。

 

では。

『将棋の子』

こんにちは。

 

お休みの間,ふとしたことがきっかけで,『将棋の子』(大崎善生著)という小説を読み直しました。この本も,これでたぶん読んだのは5回目くらいでしょうか。

関口勝男先生,池辺龍大さん,加藤昌彦先生など,実際にお世話になった方,お会いしたことがある方もたくさん登場します。

そんなこともあり,何度読んでも泣いてしまいます。

 

どのような内容かというと,将棋のプロを目指していたものの,プロになれなかった方たちの物語です。プロ棋士になるには,奨励会という育成機関で勝ち上がり,四段に昇段する必要があります。

まず,奨励会に入るだけで,田舎の県の県代表(もちろん大人の部です)くらいの強さは必要です。10歳~15歳くらいで奨励会に入ると,ふつうは6級からスタートします。全国から集まる天才たちに混じり,四段まで上がると晴れてプロ棋士となれます。

奨励会に入会した天才の中でも,プロになれるのは1割~2割程度といわれる厳しい世界です。

 

この小説では,プロになれずに敗れ去って行ったさまざまな奨励会員を,札幌出身の成田英二さんのお話を中心に紹介していきます。

藤井総太先生のご活躍などで注目され,華々しい印象がある将棋界ですが,厳しい競争があり,たくさんの屍が累々としている世界だということもまた事実でしょう。奨励会を抜けられなかった方は,ずっと将棋しかしてこなかったのに,突然に25,26歳くらいで夢を絶たれるわけです。地獄に突き落とされるようなものでしょう。

仮にプロになれたとしても,勝てなければ食べていくことはできません。藤倉勇樹五段はまだ42歳ですが,次の対局で引退となることが決まっています。将棋しかしてこなかった妻子ある42歳の男性が,突然無職となるようなものです。あまりに残酷な現実です。

 

主人公の成田英二さんですが,教室の近くの中島中学校のご出身です。

プロを目指した成田さんのように,子どもたちにも高い目標をもって飛び立っていってほしいです。そして,夢をかなえてほしいものです。

 

では。