こんにちは。
まずは北海道大学の高校別合格者数を見てみましょう。
2020年の合格者数は『サンデー毎日』さんから抽出しました。
2008年の合格者数は以下のサイトから抽出しました。
多少の人数のズレはあるかもしれません。ご了承願います。
道内の高校について,2020年の北海道大学合格者を多い順に並べ(合格者9名以上の26校),2008年の合格者数と比較しています。
また,2008年に10名以上の合格者を出したものの,2020年には9名未満の合格者だった高校を右に並べてあります。
2020年の合格者が2008年に比べて増加していればピンク,減少していれば青,4割以上減少した高校は濃い青にしてあります。
まず,目立つのは地方のトップ校の凋落です。
旭川東,帯広柏葉,苫小牧東,函館ラ・サールなどが大きく合格者を減らしています。
北見北斗,釧路湖陵,岩見沢東,小樽潮陵は減少がさらに著しいです。
少子化と過疎化による影響が大きいでしょう。
ところが,そうした影響の少ない札幌市内・札幌近郊でも,大きく合格者が減少しています。
私立高校を中心に一部の学校をのぞいて軒並み合格者が減少しています。
札幌西,旭丘,北広島,開成(一貫校になって定員が半減したことを割り引いても64→10に減少),手稲,大麻などは,とくに減少幅が大きいです。
いろいろ原因はあるのでしょうが,1つには,塾や予備校の責任があると思っています。
きちんとした統計はないですが,札幌圏の高校生の塾・予備校への通学率は上がっているように思います。それと反比例するように学力が低下しているように感じます。
逆に首都圏では,学校の勉強をしっかりやろう,塾や予備校に行くことは効果があまりないですよ,という方針の学校が増加しており,多くの塾・予備校では生徒数を減らしているようです。
北海道大学の道内出身者の割合は年々低下し,道外の合格者が増えてきていることもご存知だと思います。
何を言いたいかはお分かりいただけるかと思います。
新高校1年生の方は,最初の1学期が大学入試に向けてもっとも大切な期間です。
まずは高校の勉強をしっかりとこなしていくべきです。中学校の勉強とは違い,高校の授業は大学入試に直結しています。また,大学入試は9割が基礎です。学校の勉強で基礎固めすることが何よりも大切です。
塾に行けば安心という高校受験とはまったく性格が異なっています。
前回,前々回と,数学と英語の勉強方法を書きましたが,高校の授業について,これを実行していくだけでもかなり大変なはずです。しかし,逆にこれさえやればものすごく力はつきます。
一番いけないことは,塾や予備校に通い,学校の勉強がおろそかになって基礎が身につかないことです。
もしも学校の勉強が完璧にこなせていて,その上でもっと難しいことにもチャレンジしたいのならば,そのときにはじめて塾や予備校を検討すべきでしょう。
「学校の勉強を完璧に」
この視点が抜け落ちていると,大学入試ではうまくいかないことが多いように思います。
では。
がんばってください。