志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

努力できる才能

こんにちは。

 

昨日は「輝ける場所で努力しよう」と書きました。

才能についてはいろいろな考え方があるでしょう。しかし,「努力できること」も間違いなく大きな才能の1つでしょう。

勉強についても,失礼ながら申し上げて,理解力や頭の回転の速さ,センスなどが劣っていると感じる子でも,コツコツと努力だけは人一倍できる子がいます。それはそれで1つの大きな才能でしょう。

確かに,入試というペーパーテストでほとんどが決まってしまう世界だと,こうしたタイプの方は本当のトップにはなれないかもしれません。勉強時間も限られています。試験時間も限られています。どうしても要領の良さみたいなものが必要になります。

しかし,逆に強みもあります。粘り強く根気よく取り組む必要がある課題については,しっかりとしたものを仕上げられるでしょう。

こうした才能というのは,「勉強」というよりは「学問」の世界で役立つように思います。大学に入って以降の話ですね。優れた研究者というのは,案外こうしたタイプが多いのかもしれません。

 

将棋の藤井総太先生が,棋聖戦王位戦という2つのタイトル戦で挑戦者になり,大きな注目を集めています。

この2つのタイトル戦の挑戦者決定戦で,藤井七段は同じ相手と戦いました。永瀬拓矢先生といって,肩書は二冠です。すでに2つのタイトルを保持しているというとです。

 

永瀬二冠は,将棋界でももうすごい「努力家」として知られています。もちろん才能も十分すぎるほどあるでしょう。それでも努力の人と周囲から評価されるのですから,凄みが伝わってきます。

 

勝てばタイトル挑戦権を獲得するという大一番に2局つづけて負けた永瀬二冠の終局後のインタビューが素晴らしかったです。

自分のほうが弱かった,追いつけるようにこれからも努力したいと話していました。

まず,永瀬先生は「二冠」ですから「七段」の藤井先生よりもずっと格上です。さらには10歳も年上です。それを,素直に自分のほうが弱いと認めました。器の大きさ,度量の広さと謙虚さを感じます。それが努力できる要因でもあるでしょうし,努力がそうした人格をつくったとも言えるでしょう。

人一倍の努力を重ねてきたことは自他ともに認めているでしょう。それでもなお「努力したい」と考えていることに,畏敬の念を抱きます。

 

頭のきれる秀才タイプと違い,不器用な努力家タイプの方は,成績が伸びずに悩むことも少なくないように思います。しかし,努力できることが強みであって才能です。持ち味を生かしてがんばっていけば,必ずいつか結果に結びつくでしょう。

 

では。