志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

英語の新課程スタートから1年

こんにちは。

 

身の周りの範囲のことと,お話を伺ったり記事で読んだりした限られた範囲のことしかわかりませんが,新課程の英語がスタートして1年たち,さまざまな問題点が露呈しているように感じます。

 

一言でいうと,子どもたちの学力が伸びていないことであり,中でも中学2年生の状況がひどいように思います。

現中学2年生は,新課程で中学英語がスタートした最初の学年です。「小学校で英語を勉強したよね」という前提の下に中学英語がはじまったものの,実際には小学校ではほとんど何も習っていない方がほとんどでした。

加えて,文法を軽視する指導要領になっているため,体系的に英文法を理解することができず,とくに「話す」,「書く」の部分が非常に弱いです。「She isn't play the piano.」のようなおかしな英文を平気で書く子も多いです。

極端に言えば,何も知識がないところに,急に難しい内容を中1で教えられ,その教わる内容も体系的な文法として整理されていないわけで,一部の天才的な方を除いて,身につくはずがありません。

 

さらに,登場する英単語の量が格段に増えたため(これも小学校で英単語を覚えたという前提がありますが,1単語も覚えていない子がほとんどです。),単語の習得が追い付いていない子も多いです。

 

こちらの教室に来てくださる生徒さんたちですが,はじめは英文法がまったくわかっていなくても,be動詞と一般動詞のルールを教えてあげるだけで,少なくとも文法の部分は短期間に飛躍的にできるようになります。(どのように教えるかはまたの機会に書くかもしれません。)

逆に言えば,そんな初歩的な文法ですら,学校では身につかない子どもたちが多いということでしょう。

 

文科省の方たちには,1年経った今,英語教育について成果を調査し,改善を試みてほしいと切に願っております。

また,英語がわからなくなっている中学生の方は,何らかの方法で体系的に文法を学び直すのが近道でしょう。中2の後半には過去分詞形が登場して英語が本格的に難しくなります。うかうかしていると,手遅れになっていってします。2年生に切り替わった今が良い機会ではないでしょうか。

 

では。