志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

名刺交換

こんにちは。

 

昨日,ある契約を解除したことを書きましたが,同時に別の業者さんに御見積をお願いしました。ところが,いらした担当の方がなんとも頼りない感じ。料金は圧倒的に安く,融通も利きそうなのですが,お願いする気にはなりませんね。

 

教室にいらしていただいて,最初に挨拶として名刺交換を行います。

自分でも驚いたのですが,しっかりと名刺交換ができない相手に対しては,それだけで大きな不信感を抱くことに気がつきました。

担当の方は,おそらく20代前半でしょう。私のほうがかなり年上でもありますし,こちらが顧客という立場です。

しっかりと研修を受けるなりして教わっていないことが原因なのでしょうが,なんと,その方は,私の名刺よりも高い位置にご自分の名刺を差し出しました。

私は,低い位置で自分の名刺を渡し,同時に高い位置で相手の名刺を受け取ることになりました。ビジネスマナーの初歩の初歩からわかっていないですね。

 

かつて勤めていた会社(塾ではないです)では,ちょっとした社内の事情もあり,一時期ですが,20代なのに調達部門の責任者のような形になっていました。

ある日,自社の製品を売り込みに,飛び込み営業の方がやってきました。アポイントもないわけで,こちらとしては迷惑なのですが,一応は挨拶と名刺交換くらいはします。

お相手の方は,50代と思しき方だったのですが,立場としてはこちらの方が上でもあります。また,私も若かったので生意気なところもありました。名刺交換をするときに,自分の名刺を相手よりも高い位置に差し出しました。すると,お相手の方は,それよりも高い位置,ほとんど首の位置くらいの不自然なくらいの高さでご自分の名刺を差し出され,奇妙な名刺交換が行われたのでした。

 

互いに,お前となんて取引しないよと,伝え合った格好になります。

名刺交換だけで,言葉はなくても会話は成立しているものです。

先の若いご担当の方は,そういう意味ではまともに会話ができないとも言えなくもないですね。

 

生徒さんの親御さんとお話する機会も多いですが,ほとんどは社会経験のある方たちです。初対面のとき,正しいマナーで名刺を差し出しただけで,にこりと笑顔を返されて,きちんとビジネスマナーのわかっている方なのですね,と無言の「会話」をすることがあります。

ある生徒さんが志望校に合格なさって卒業するときに,親御さんからお手紙をいただいたことがあります。はじめての面談のとき,ビジネスマナーがしっかりされていたので,そのときから信頼していますと,そんな言葉が書かれていました。

たかだか名刺交換ですが,知らず知らずに得をすることも損することもあるようです。

 

では。