こんにちは。
たまに本屋さんに行って,参考書のコーナーを眺めています。
使えそうなのがあれば,指導に取り入れていきますし,ほしい参考書がなければ,自分で作ることもあります。
国語の教材や社会科の記述対策問題集は,そんな事情で作成したものでもあります。
さて,最近の参考書を見て感じることは,「楽しよう」,「効率重視で」といったコンセプトのものがかなり多いということです。
たとえば「ゴロで覚える○○」などという参考書は昔からありますが,かつてはそこまで幅を利かせていなかったと思います。私の学生時代には,そうした参考書を使っていると,同級生からバカにされる傾向さえありました。
しかし,今ではものすごく種類も数も増えています。
おそらく,時代が変化して,デジタルネイティブ世代が中学・高校生であることや,大学がほぼ全入時代となり,一部の大学をのぞいて競争がない入試となっていることなどが影響しているのでしょう。
アナログな方式で,地道に努力を重ねていくようなものは受け入れられにくいのだと思います。
「ゴロで覚える○○」に限らず,見やすくて簡単に理解した気持ちになれるもの,コツをつかんでごまかして得点することに重点を置いたものが多い気がします。
果たして,実力はつくのでしょうか。
英語であれば,本文を写して辞書を引きながら訳し,本文を暗唱できるまで何度も音読し,単語帳も例文を読みながら理解し,…というのが勉強の正道でしょう。
高校の古文でも同じです。文法を理解しつつ,辞書を引きながら訳す作業,例文を読んで理解しながら単語を覚える作業が必要でしょう。
数学であれば問題集の反復練習に尽きます。
上を目指すのであれば,地道に足腰を鍛えるような基本に忠実な学習を心がけ,楽しないことが必要かもしれません。
では。