こんにちは。
若い頃,塾とはまったく違う会社で,結構大きな金額を扱う仕事をしていました。
パソコンが1台10万円で,200台買うから2千万円だな。仮に5千円値引いてもらうだけで,純粋に100万円得したことになるな,などという感じです。
実生活で使うお金とはケタが大きく違うため,金銭感覚が狂ってしまい,お金の価値がよくわからなくなることがありました。
大きな予算を扱い,さらには忙しくてスーパーで買い物をする時間などないでしょうから,政治家たちも,よほど気をつけていなければ,金銭感覚が狂いそうに思います。
選挙期間の真っ只中ですが,牛丼を食べましたとか,マックを食べましたとか,やたら庶民的であることをアピールする政治家たちが多いですが,果たして本当に庶民的な金銭感覚を持ちあわせているのか疑問に感じます。
大学生のとき,ある政治家のお手伝いをしていたことがあります。政治家の事務所の方に,引っ越し先を探しているというお話をすると,「安い物件を紹介してあげるよ」と言われ,お話を聞いてみると,なんと家賃10万円以上のところでした。
金銭感覚が大きく違いますね。その後,家賃5万円くらいの引っ越し先を自分で見つけたことは言うまでもありません。
20年以上前の話で,今では事情が異なるのかもしれませんが,国会議員の食事でいうと,こんな感じでした。国会議員の方たちは,国会に隣接する議員会館というところに事務所を構えていて,ふだんはそこでお仕事をなさっています。議員会館の中に食堂があり,議員の方たちも頻繁に利用しています。
さて,この議員会館食堂ですが,ものすごくおいしくないことで知られていました。食事に毒でも盛られたら大変,集団食中毒を起こしても国家の危機,危険人物が紛れ込んでテロを起こすかもしれない,といった安全上の理由が大きいのでしょうが,昔から使っている業者さんを使いつづけ,働いている方もご高齢の方ばかりでした。信用できる業者,信用できる従業員を使うことが最重要事項で,味など二の次というわけです。
私は食べたことがありませんが,スパゲッティが本当にまずいのだと聞いたことがあります。茹でてソースをかけるだけなのに,どうしてこんなにまずくなるのかと,知人が嘆いていました。
議員会館のごはんはこんなにおいしくないのですよと宣伝したほうが,票が集まりそうな気もします。牛丼アピールは空虚だなと,選挙を見ていてそんなことを考えました。
では。