こんにちは。
興味深い新聞記事を見つけました。
産経新聞ホームページ
「将棋は中学受験に役立つのか? 将棋連盟とSAPIX、東急が検証開始」
https://www.sankei.com/article/20241023-U2YSNJM6O5JIPH2XNZFC2GHHHA/
子どもたちに将棋を教えて,学習面において思考力などが高まるのかを実験して調べてみるそうです。
個人的には,実験結果には興味があるものの,くだらない取り組みだなと感じています。
このブログでも何度か書いたことがありますが,勉強ができるようになりたいから将棋をやるというのは,本末転倒でしょう。
将棋がものすごく強い方の中には,超人的な記憶力を持つ方が少なくありません。
テスト前日に一度教科書を読むだけで本文を全部丸暗記できて,翌日のテストでは本文を思い出しながら解き,楽に90点以上取るとか,そんなレベルのお話です。
将棋がプロレベルにまでなればこんな芸当も可能でしょうが,勉強に生かそうとちょこっと将棋をやっただけでは,ほぼ効果はないでしょう。
答えのない問題を考えることで思考力が身につくことが狙いと記事には書いてありますが,将棋がある程度強い方ならわかると思いますが,将棋は考えなくても指せるのです。
盤を見た瞬間に,これだという手が思い浮かびます。だから何も考えずに思い浮かんだ手だけを指せば,ほぼ考えずに将棋は指せます。子どもたちなどは,とくに強い子どもたちは,本当に指すのが速く,あまり考えずに指している傾向があります。
では,将棋で何を考えているのかというと,「答のある」詰め将棋のような局面で考えるか,思い浮かんだ手でいいのかどうか確認するか,思い浮かんだ複数の手を比較するか,そんなところです。
勉強に役立つ思考力が身につくとは思えません。
やはり,好きなこと夢中になれることにおいて頭を使うほうが,よほど有益だと思います。
もちろん,将棋に夢中になっているのであれば,得られるものは大きいでしょうし,学力にもよい影響があるかもしれません。
では。