こんにちは。
本日,藤井聡太竜王に佐々木勇気八段が挑戦する,将棋の竜王戦が行われています。
昔,きちんと働かずに将棋連盟の道場でアルバイトをしていた頃,小学生だった佐々木少年も道場で将棋を指していることがありました。
ほかには,谷合廣紀四段,渡辺和史七段,香川愛生女流四段,フジテレビのアナウンサー竹俣紅さんなどの小学生時代に,将棋を通じて交流できたことはすてきな思い出です。「かずしくん,まなおちゃん,べにちゃん」などと呼んでいたのですが,多くの方がプロになったのは本当に立派です。
のちにプロになるわけですから,小学生といえども憎たらしいくらいに将棋が強い。しかも人間ができていて,プロになった少年・少女に共通していたことは,決して相手をばかにしなかったことです。将棋が弱い大人たちを見下すとか,調子に乗って勝ったことを自慢するとか,そんなことはありませんでした。
ある日,連盟の職員の方に,「この子たちはプロになれますかね?」と何気なく尋ねてみたことがあります。
すると,ものすごくさびしそうに「わからない。人は変わるから…」とつぶやくようにおっしゃっていました。
神のように強かった子どもたちが,何かに溺れ,あるいは情熱を失い,そしてプロになれずに将棋界を去って行った姿を何度も目にしてきたからでしょう。それは何度見ても,悲しくやりきれない現実だったと思います。聞いてはいけないことを聞いてしまったような後悔がありました。
さて,プロになったとき,渡辺和史さんは次のようにおっしゃっていました。
「強いて自分の才能をあげるなら,将棋を辞めようと思ったことがないことです」
本当に,ずっと変わらなかったわけです。
変わらないというのは,すばらしい才能でしょう。受験が間近に迫っています。志望校を目指したときの情熱はまだ持っていますか,勉強をはじめたときに真摯な姿勢は今も変わりませんか,…
そうした姿勢が継続できているなら,自然と合格していくのでしょう。
では。