志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

内申と偏差値の分布

こんにちは。

 

10月になり,中学校の前期の成績が出ています。

がんばった生徒さんはしっかり成績が取れていますし,努力すれば内申点が取れる現状を好ましくも思います。

 

一方で,内申点がインフレしており,入試制度の改善も含めて,内申点の扱い方は考えるべき時期に差し掛かっているとも感じます。

何度か内申点のインフレについは書いてきましたが,わかりやすいように可視化してみました。

 

データは,2025年8月の第2回北海道学力コンクールの中3受験者13305人のものです。たぶん,内申点を記入しないで受験した方もいらっしゃると思うのですが,ごく少数でしょうし,無視できる誤差だとお考えください。

 

資料はこちらに出ています。

北海道学力コンクールホームページ「道コンデータ」

https://www.do-con.com/data/index.html#mainContents

 

「8月(第2回)道コン資料 中3」の12ページに「SS・内申ランク相関表」が出ています。これのA~Dランクの割合を計算してグラフにしてみました。

見たい方もいらっしゃるかも知れませんので,小さいですが,数値の表も載せます。

偏差値50が,Cランク下~Dランク上くらいだとわかります。

内申点が取りやすいため,Aランクでも,34.4%の方は偏差値60未満,2.5%の方は偏差値50未満となっています。

学校の成績だけ良くても,入試において上位校を目指すレベルにはないかもしれないと言えるでしょう。

 

全体の16.3%がAランクでもっとも多く,A~Dランクの合計だと59.7%になります。

と,内申点インフレの現状はこのようになります。

私は何でも捨ててしまいますので,昔の道コン資料も廃棄しています。数年前のもので同じデータを作れば比較できるのですが,残念ながらお示しできません。感覚的には,よりインフレしたように感じます。Aランクが多いなあと。

 

正規分布にしたがえば,偏差値60以上の割合は15.9%となり,Aランクの割合の16.3%とほぼ同じです。旭丘以上(もしくは国際情報以上)を目指すのであれば,Aランクを目標にしたいことがわかります。

逆にランクがないと,公立の入試は著しく不利になります。

 

必ずしも学習塾が必要であるとは思いませんが,学校の勉強だけに注力して内申点だけ取っていても,上位校に入れる実力が付くとは限りませんので,とくに最初の内申が出た中1のみなさんはご注意願います。

 

では。