志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

雨の日のお迎え

こんにちは。

ただいまの札幌は雨模様です。
こんなことなら傘を持ってくるべきだったのかもしれません。どこのものかは書きませんが,いつも見ている天気予報がほとんど当たらないように感じています。折りたたみの傘を教室にいつも置いてあるので,急な雨でもさほど困りはしないのですが。

急な雨や傘について,こんなことを思い出しました。
小学校1,2年生のときのことです。担任の先生は金野先生とおっしゃいましたが,大変に厳しい方でした。小さいころで,大人の年齢がよくわからなかったのですが,おそらく20代後半でやる気のあるエネルギッシュな先生だったと思います。

「厳しい」ということで,一例をあげると,給食は食べきらなければならないというルールがありました。
当時の小学校では,「4時間目→給食→昼休み→掃除→5時間目」という順番だったと思うのですが(このあたりは記憶があいまいです),食べ終わらずに,みんなが掃除をしている中で給食を食べている子や,さらにはそのあとの5時間目の授業中でも食べている子が少なくありませんでした。嫌いな食べ物が出て,泣きながら食べている子もいました。
私も好き嫌いが多く,さらに食べるのも遅く,もちろん掃除中に食べていたこともあり,当時は給食の時間を苦痛に感じていましたし,きつかったもの事実です。
おかげさまで,今は好き嫌いもなく(正確にはスイカだけが食べられません),先生には感謝をしていますが,しかし,本当につらかったです。

その先生が,当時,保護者の方に向けてこのようなことをおっしゃっていたそうです。母から聞いた話ですね。
「午後になって雨が降り出したとしても,傘を持ってお子様を迎えに来ないでください。」と。

先生の意図はこのようなものだったでしょう。
子どもたちを自立させる必要がある。急な雨についていえば,朝,自分で天気予報を見て,雨が降りそうならば傘を自分で持っていくようにならなければいけない。毎回,親御さんが迎えに行くと,いつまでもそれが身につかない。かわいそうでも,何度か,濡れて帰るという失敗をすることで,子どもたちは成長をしていくでしょう,と。

傘の件も,給食の件も,今ならば問題になっているかもしれませんね。とくに給食の件は,ほこりの舞う教室で食事をさせるとか,泣きながらでも嫌いなものを食べさせるとか,下手をすると人権侵害に当たる可能性すらあります。
ただ,この教育方針には,善悪両方含めて,いろいろと考える点があるように思います。

一つだけ言えることは,小中高といろいろな先生に出会いましたが,この先生のことは強く記憶に残っていますし,感謝もしているということです。他の同級生はわかりませんが,少なくとも私はそうです。
やり方はどうあれ,「好き嫌いがない」というのは一生の財産ですし,「自立させる」という方針も正しいものではあるでしょう。

もちろん,先生は肝心の学習面でも,厳しく見てくださいました。厳しく育てられた子どもたちはどうなったのか。
この1,2年生のクラスですが,後日譚があります。
大学生になってから,当時のクラスメイトと再会をしたときのことなのですが,それは,たぶん明日書くと思います。

では。