こんにちは。
学力テストAの理科の問題を見てみました。そこまで難しいとは感じませんが,例年よりは明らかに難化しており,平均点は低いものと思われます。
ひとつだけ難しかっただろうなと思われる問いを取り上げてみます。
著作権の関係で図などは載せられません。
大問9の飽和水蒸気量の問いです。
①体積が200㎥で室温が18℃の部屋の空気に含まれている水蒸気量を調べるため,図1のように,15℃の水を入れた金属製のコップを断熱材の上に置き,同じ部屋の中で図2のように水を入れたヤカン(全体の質量1800g)を加熱し,水を沸騰させた。
②しばらくすると金属製のコップの表面がくもり始めたので,加熱を止め室温を測定したところ19℃になっていたが,コップの水の温度は15℃のままであった。
③ヤカンが冷えたところで全体の質量を測定したところ580g減少していた。
表(気温と飽和水蒸気量を示したもの。下に簡易的に数値だけ載せます。)
10℃→ 9.4g 11℃→10.0g 12℃→10.7g 13℃→11.4g 14℃→12.1g
15℃→12.9g 16℃→13.6g 17℃→14.5g 18℃→15.4g 19℃→16.3g
問2 実験を始める前の部屋の空気には,1㎥あたり何gの水蒸気が含まれていましたか,求めなさい。
<解き方>
飽和水蒸気量は「1㎥あたり」に含むことができる水蒸気の量の限界値を示しています。「1㎥」という点に注目することがポイントでしょう。
また,コップの水を冷やしていくのではなく,水を蒸発させて水蒸気を増やし,露点に達する気温を調べている点にも注意が必要です。
②から,水蒸気を増やしていくと,コップに水滴が付き始めて加熱を止めたのときの露点が気温15℃であることがわかり,表からこのときには1㎥あたり12.9gの水蒸気が含まれているとわかります。
③から,580gの水が蒸発して水蒸気になりましたが,部屋の体積が200㎥ですので,1㎥あたりの増加した水蒸気量を計算すると,580g÷200㎥=2.9g/㎥とわかります。
したがって12.9-2.9=10.0gと正解が導けます。
ここまで計算できると
「問3 実験を始める前の部屋の空気の露点は何℃ですか,求めなさい。」
も,表から「11℃」とすぐにわかりますし,問4の湿度の計算も容易でしょう。
基礎知識がある上で,読解力と算数のセンスが必要です。
算数のセンスがないと,部屋全体200㎥に含まれる水蒸気の量を計算してしまいがちだと思われます。これでも解けますが,かなり計算が複雑になります。
たくさん演習問題を解いて慣れることで,こうした問題にも対応できるようになっていきます。ですから,これからは過去問を中心とした演習が大切なわけです。
では。