志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

内から出てきたものでなくてはならない

こんにちは。

先日,大学時代の友人と飲みに行きました。
彼は大学時代に詐欺にあっています。
簡単にいうと,自己啓発セミナーというものに引っかかりました。
1泊2日で確か7万円くらいだったと思います。
「これを受ければ,起業家や大企業の役員になれる。」
「そういう人しか受けられない秘密のセミナーを特別に受けられる。」
そんな触れ込みだったそうです。

内容はというと…
研修から帰ってきた彼は,寝不足と涙で目が真っ赤になり,
さらに,喉がつぶれてほとんど声が出ず,ガラガラのかすれた声で話していました。
こんなところから想像をしてください。

その彼が当時を振り返って学んだことがこのようなことだそうです。
「結局,脅されたりなんだりしてやろうと思ったとしても,それは全く意味がないし,すぐにやる気がなくなってしまうんだよな。」「自分自身の内から出てきた気持ちでないと,成功なんかできないんだよな。」
ということです。
なかなか的を射ていると思います。

教育でもそうです。
ひと昔前にはこんな先生がたくさんいらっしゃいました。

やらない生徒に対して,
叱る→生徒は少しはやる→足りないと叱る→生徒はまた少しはやる→叱る→やる気なくす→叱る→…

勉強を全くやらなくてもいい,
成績は悪いほうがいい,
自分は勉強をしないで中学出て働いたほうが幸せだ,…
こんな風に考えている子どもは(ごく一部の例外を除いて)いないわけです。

つまり子どもたち自身が,「勉強を頑張ろう,頑張りたい」というエネルギーを
その大きさには個人差があるとはいえ,必ず持っているわけです。
それが育って自分からやるようになった子は,勉強に対するエネルギーがどんどんと膨らんで,それでさらに勉強するという,そういう生徒になっていきます。
こういう子は死ぬまで一生頑張れるはずです。

大切なのは,子どもたちを信じて,叱ることで芽を摘むようなことだけはしないようにして,じっとそのエネルギーが育つのを待つことなのかも知れません。
子どもたちの人生を考えたとき,叱ったことで仮にその一時はうまくいったとしても,それは必ずしも子ども幸せにはつながらないのではないでしょうか。
ご心配な親御さんも多いと思いますが,「信じる」というのは子どもたちにとても大きな力を与えます。焦らずに暖かく見守って差し上げると必ずうまくいくと思いますよ。

では。