志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

英語だけれど

こんにちは。

 

中2の英語の教科書に「時計の歴史」についての英文が出ています。

なかなか面白いなあと思って読んでいました。

楽しめるかどうかというのが,勉強が上達するかどうかの大切なポイントです。どんなに嫌いな科目でも,ここは面白いな,楽しいなと感じる部分は少しはあるものでしょう。そうした感情に気がついたときにとことん楽しもうとする姿勢をもてると,苦手を克服することに近づいているのかもしれません。

 

さて,英文によると,もっとも原始的な時計は日時計らしいです。棒を立てて影の動きで時刻を知る仕組みです。

約7000年前にはすでに使用されていたそうです。太陽が南中する時刻が正午で,これは毎日同じです。24時間で360度だけ地球が自転して太陽が見かけ上は動きます。1時間に換算すると15度になります。正午を基準にして15度ずつメモリを付ければ時計になります。

 

次に水時計ができたそうです。

つぼの下のほうに小さな穴をあけておきます。つぼに水を入れるとだんだんと水が減っていきますのです,お昼の時間に1時間ごとにつぼに線を入れていくと,穴のあいたつぼが時計となります。

日時計とちがって水時計は夜でも曇りの日でも使用できますね。

 

日時計は15度で1時間と一定の割合でメモリを打てますが,水時計のつぼの場合はそうはいきません。つぼは円柱の形ではないでしょう。さらに,仮に円柱のつぼを使ったとしても,一定間隔でメモリを打つことはできません。

下の方に小さな穴があいたつぼに水を入れます。水の量が多い最初のころは水圧が強いためにたくさんの水が穴から漏れるでしょう。しかし,水量が減るにしたがって水圧は下がっていきます。漏れ出す水の量も少なくなっていくわけです。

メモリは下にいくにしたがって狭い間隔でつけられることになりますね。

 

理科の勉強にもなるので,生徒たちにも時計の仕組みを話そうと,いろいろと考えながら英文を読んでいたわけです。水時計についていえば,だんだんと小さな穴が水に浸食されて広がっていくため,寿命は早かったかもしれません。

 

さらに,時計とは関係がないですが,おかしなことに気がつきました。

よく算数の問題で,水槽の排水管を開けて水を捨てる問題があります。

「排水管Aは1分間に5Lの水を排水します」などと問題に書かれているのですが,水槽に入っている水の量によって水圧が変わるため,ずっと同じ割合で排水できるはずがないのです。現実にはあり得ない設問だということです。

算数の問題だから解けるだけで,実際にそういう装置を作ることは不可能ですね。

 

英語の教科書の文章であり,英語の学習が本来の目的なのですが,こんな風にいろいろと考える子はいるでしょう。

このように思考した経験の積み重ねが蓄積されていき,大きな学力の差となっていくものなのでしょう。

 

では。