こんにちは。
「わかる」と「わかったつもり」の差は大きいです。
さらにいえば,「できる」と「できているようにみえるだけ」の差もあります。
代表的なものが「は・じ・き」でしょうか。最近では,これの応用系として「く・も・わ」などと教えている先生も多いようです。
「は・じ・き」は
距離=速さ×時間などの公式を絵で暗記させるもので,
「く・も・わ」は
割合,比べる量,元にする量の関係式を絵で暗記させるものです。
どちらを使っても,何となく問題は解けるようになるでしょう。しかし,本質的に理解できているかどうかは別問題で,「できているようにみえるだけ」のことが多いのではなかろうかと思います。
速さについては,たとえば車に乗っているとき,
今は時速40kmで走っているなあ,目的地までは70kmあるなあ,1時間で40km走るから…などと考えてみたり,
割合については,
バーゲンで30%割引でものが売っているなあ。ええと,いくらなんだろうか。元の価格が100%だから70%の価格で買えるということで,2980円×0.7で…などと考えてみたり…
そうした経験が理解の土台になるでしょう。
また,学校で教わって練習問題を解くときにも,速さは1時間(1分,1秒)あたりの距離を表していますし,割合は元にする量を「1」にしたときの比べる量の大きさを表しているわけで,その原理を考えながら解くことが本質的な理解につながるでしょう。
公式の丸暗記ではまったく頭を使っていないわけです。
これから夏休みに入りますが,「わかったつもり」「できているようにみえるだけ」では力がつきませんので,本質的な理解を心がけるといいでしょう。まだまだ入試まで時間はあります。安易に楽な方法に逃げないことです。
苦労すれば,いずれ大きく伸びる時期は必ず来ます。
夏休みが終わると,北海道では入試に向けて学力テストがはじまります。9月に学力テストA,10月にB,11月にCがあるのですが,学力テストだけ取れればいいと考えることも「できているようにみえるだけ」の例ですね。
あくまで長期的な視野で,入試を見すえてがんばるといいでしょう。学力テストは途中経過を測る通過点でしかありませんので。
では。