志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

訳さない

こんにちは。

 

先日,中3生の授業で特殊な疑問文を教えました。

ガッツリと入試で問われることはないけれど,長文なんかに混ざって出てくることはあるかもしれないから覚えておいてね,というくらいのものです。

いずれにしても,高校ではしっかり習うことですので,今やっておいても損はないでしょう。

 

たとえば付加疑問文です。

「あなたは幸せですか。」を英語にすると

Are you happy?

ですが,

付加疑問文だと

You are happy, aren't you? (あなたは幸せですね。)

You aren't happy, are you? (あなたは幸せではないですね。)

となります。

 

否定疑問文というものもあります。

Aren't you happy? (あなたは幸せではないのですか。)

 

これ,難しいのが答え方です。

You aren't happy, are you? (あなたは幸せではないですね。)でも

Aren't you happy? (あなたは幸せではないのですか。)でも

幸せなら,Yes, I am. と答えますし,そうではないなら,No, I'm not. と答えます。

 

ここで生徒たちが混乱するポイントがあります。

日本語では「幸せではないですね。」と問われたとき,

幸せなら「いえいえそんなことはないです。」と否定することになりますし,

不幸せなら「はいそうですね。」と同意することになります。

英語では,幸せな場合に「Yes」と答え,不幸に場合には「No」と答えるのですから,日本語とはちょうど真逆の反応になっていますね。

 

ですから,

Aren't you happy?

に対して

Yes, I am.

と答えたとき,日本語訳は「いいえ,幸せです。」となります。「Yes→いいえ」と訳すことになります。

 

私も学生時代にはじめて触れたときには混乱していました。

「No, I am.」と答えたくなるところです。

 

しかし,現在は自然に正しく返答ができます。

違いは何なのだろうかと考えたところ,おそらく英語を訳さずに理解しているからではなかろうかと考えました。

 

度々このブログで音読の重要性を訴えてきましたが,しっかり音読を行うと,日本語に訳さないで英語のまま,文の意味を理解できるようになります。

そこまでしっかり練習をやり込めば,こうしたややこしいものにも自然と解答できるのでしょう。

訳すと「いいえなのに,Yes」,「はいなのに,No」と余計に混乱しそうです。

 

受験生のみなさんは,今からでも,過去問の気に入った長文を,何度も何度も繰り返し音読なさるといいでしょう。暗唱できるくらいまでやるのが理想です。

 

では。

がんばってください。