こんにちは。
前回の内容のつづきです。
イチロー選手が各地の高校に野球の指導に訪れています。昨年,そのときの様子をニュースで見ていたのですが,イチロー選手は高校球児たちに「監督の言うことを聞いたり聞かなかったりしてがんばってほしい」とおっしゃっていました。
この「聞かなかったり」という部分が,なるほどなと思いました。
先生のアドバイスを素直に聞く生徒さんは伸びます。
しかし,賢い生徒さんほど,だんだんと100%そのまま受け入れることはしなくなります。なぜなら,先生のアドバイスはベストではないからです。70点~80点くらいと前回は書きましたね。
それぞれの生徒さんに合った100点の方法で勉強をしたほうがいいに決まっています。
できる子というのは,基本的な部分,大切な部分についてはアドバイスを受け入れつつ,細かな部分は自分なりにアレンジして,場合によっては先生の言うことを「聞かずに」学習を行うものです。
高校3年生のとき,数学履修者全員に対して,夏休みの宿題が出されました。そこそこボリュームのあるセンター試験対策の問題集でした。しかし,センター試験に絞った内容だったため,成績上位の生徒たちにとってはあまり意味がない宿題だと感じられました。
結局,夏休み明けには,理系の成績上位者を中心に,それなりの人数の人が宿題を出しませんでした。
今までは,数学の宿題は4周5周と問題集を解いていた私も,これはそのまま本棚にしまって,一度も開くことはなく,入試が終わったあとに捨てました。
自分に必要なものを見極め,自己マネジメントしていく力が身につくと,入試ではうまくいくものです。(ただし独りよがりではいけません。)
中学3年生になると,私は少しずつ宿題を出さなくなります。入試直前の中3のみなさんには,入試範囲の学習が終わってからは宿題を出していません。
自分で考えて学習する力を身につけてもらい,高校入学後も伸びてほしい,大学入試もうまくいってほしいと願っているからです。
言われたことだけやるのでは,早晩限界に達するものです。
では。