志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

向き不向き

こんにちは。

どこかの国の大臣が批判されていますね。
パソコンを一切使用できないのに,IT関連の担当大臣になったとか。

どんなことにでも向き不向きはありますね。
私の場合だと,勉強は向いていたようですが,スポーツはまるっきりダメです。
将棋も打ち込んだ割には強くなりませんでした。これもすごく向いていたわけではなかったのでしょう。

残念ながら,人の能力は遺伝も関係します。
スポーツや音楽,芸術などの分野では,生まれ持った才能がある方が活躍されていますし,
それが遺伝も関係していることは,ほとんどの方が認めていると思います。

同様に,残念ながら勉強も遺伝が関係しているように思います。
生まれ持った能力と,その後の努力によって成果が異なってきます。
つまり,勉強にも向き不向きは確実にあります。
たびたび,すべての子が勉強をがんばるべきとは考えてはいない,
勉強をすることが,必ずしも子どもたちの幸せにつながるとは限らない,といったことを書いています。
向き不向きがあるからですね。

たとえば,国数(算)理社英のどれを勉強してもつまらなくて面白さを微塵も感じない,であるとか,
勉強しても,ほとんど理解ができないし,まったく覚えられない,というような場合には,
残念ながら,勉強に向いていない可能性が高いでしょう。

たとえ勉強に向いていなくても,スポーツなり芸術なり,向いていることはあるはずです。
そのことに一生懸命取り組むことが,その子の人生にとってどれだけプラスになるか,はかり知れないものがあります。
もちろん,そうした分野でご飯を食べられるようになるのは一握りの人だけです。
ただ,自分の得意なことに打ち込んだことで,自信を持てて前向きになれたとか,
生涯の友達ができたとか,その経験が他でも生かせるだとか,大きな財産になるはずです。

子どもに無理に勉強をさせたために,おもに精神面ですが,病気になられたお子様も少なくありません。
もちろん,学校レベルの最低限のことは学ばないと社会に出てから困ります。
しかし,過度に向いていないことに打ち込ませても,うまくはいかないケースが多いように思います。

私は,子どもたちの幸せを一番に考えて指導しています。
向いていること,好きなことに一生懸命取り組んだほうが,子どもたちは将来も幸せになれると信じています。

勉強に取りくんでも思うように成果が出なかった,という場合に,
性格面への悪影響が大きいように思います。
「自分は努力してもできないダメな人間なんだ。」
「勉強しても合格できなかったから,もう努力なんてしたくない。何もしたくない。」
と,自分に自信がなく,自分を卑下して卑屈になるようなことが少なくないように思います。

対して,得意なことに打ち込んだ場合には,
明るく前向きに生きていけるでしょう。
そうした性格,人間性を手に入れることが,その人の人生にどれだけの輝きをもたらすか想像に難くありません。

勉強でも,東大,京大などの超一流国立大学に入れるのはごく一握りです。
これらの大学の学生さんでも,事件を起こしてニュースになるような,人間として最低の方もいるわけです。
学力は身につけられたのでしょうが,豊かな人間性を身につけられず,不幸になってしまった例ですね。

つまり,向いていること,好きなことに打ち込ませて,
子どもに自信を持たせてあげる,変にコンプレックスを持たないようにしてあげる,
そうしたことが,子どもたちの幸せへの一番の近道ではないかと考えています。

最後に,一言フォローをします。
とくに男の子の場合には,そうした傾向が強いです。
時期がくれば,自然と勉強するようになる子も多いです。
それまで,信じて待ってあげることも必要でしょう。
中学のときにあまり成績の良くなかった子が,高校ではすごく勉強するようになって,
中学時代に絶対に勝てなかった同級生たちよりも偏差値の高い大学へ進学する,ということもあります。

また,とくに小学生のうちは,子どもの能力というのはよくわからない部分があります。
発育のスピードの違いもありますので。
ですので,小学校のときに勉強があまりできなかった子が,
中学ではものすごくできるようになることもあります。(実は,逆もしかりです。)
中学受験では成績がよくはなく,満足のいく中学に合格できなかった子が,公立の中学に進学したら成績が伸びてトップ校に合格,ということもあります。

やはり,信じてあげること,味方でいてあげることは大切ですね。
では。