志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

原因を受け入れる

こんにちは。

午前中は病院に行ってきました。
お恥ずかしい話ですが,一言でいうと生活習慣病,単なるお酒の飲みすぎです。
最近は食生活に気をつかっており,お酒を飲むのもかなり減らしたので,血液検査の結果も良好で,さまざまな数値が正常値の範囲に収まっています。まだ,中性脂肪の値が少し高いくらいで,一時期と比べると,ものすごく健康な体になったことがわかります。

原因がお酒なのですから,それを控えれば自然と良くなるということでしょう。
父は毎日お酒を飲んでいます。もう高齢ということもあり,いろいろなところが悪くなっていて,毎日たくさんの薬を服んでいます。やはり,生活習慣に起因すると考えられる疾患ばかりなのですが。
しかし,一向にお酒を減らそうとしないので,良くなるはずがないですね。トマトが体にいいから毎日食べるとか,健康食品を食べてみるだとか,漢方薬を通販で買って試してみるだとか,飲まない以外のことはいろいろとやっているのです。根本的な原因が解消されないのですから,結果はどうかというのは自明でしょう。
「お酒が原因だよ」と話しても,おそらく自分でも薄々はわかっているのでしょうけれど,それを頑なに認めようとはしません。私もあきらめて,今では好きなだけ飲むように伝えています。面白いもので,もっと飲みなさい,満足できるまで毎日飲みなさいと話していると,かえって飲む量が減ったように思います。
うしろめたい気持ちがあるのでしょうね。お酒が原因だとわかっていて認めたくない,飲みつづけたいのですから,そんな気持ちにもなるでしょうね。

このわかりきった原因を認めたくないというのは,勉強について当てはまると思います。成績が上がらないことの原因は,「単なる勉強不足」であることが圧倒的に多いのです。ただ,ご本人にそのことを伝えると,「勉強不足が原因ですね。わかっています。勉強時間を増やします。」と素直に認めて改善する方は滅多にいません。
勉強不足が原因だと認めると,大嫌いな勉強をしないといけなくなるからですね。さらには,勉強に時間を割くということは,他の何かの楽しみを犠牲にする必要も出てきます。お酒と理屈は同じですね。薄々はわかっていても,勉強不足が原因だとは認めたくない感情が強く優先されるわけです。それで,先生が悪いとか,参考書を変えてみるとか,塾を変えてみるとか,ほかに原因を求めて勉強が不足している状態を維持しようとするのですが,結果は火を見るより明らかですね。

原因や弱点,欠点を素直に認めて受け入れること。これが,案外に難しく,同時に何かを改善するときに大きな一歩になることは多いように思います。ただ,自分の弱さを認めるというのは勇気がいることでもありますね。

では。