こんにちは。
1990年,イラクが隣国のクウェートに侵攻し,翌1991年には湾岸戦争がはじまりました。当時,私は12歳で小学6年生でした。
人類史上初めてテレビ中継された戦争の映像に,少なからず衝撃を受けました。
当時は東欧革命が起きている時期で,ベルリンの壁崩壊もニュース映像でリアルタイムで見ています。もっとも強烈に脳裏に焼き付いているのは,ルーマニア革命の結果,チャウセスクが処刑された映像です。テレビのニュースで銃殺される瞬間や,無残なチャウセスクの死体の映像までもが,堂々と流されていました。
今では放送倫理の問題があり,こうした映像が報じられることはないでしょう。
これらの映像は,ほとんどが「攻撃する側」の視点から撮られていたように感じます。湾岸戦争にしても,アメリカを中心とする多国籍軍が,一方的にイラクを攻めた戦争でしょう。
現在起きているロシアとウクライナの戦争では,「攻撃される側」であるウクライナの視点から撮られた映像ばかりが流れてきます。
これまでとは異なる戦争の側面を見せつけられて,毎日深い悲しみに包まれています。
私の伯父の一人は,旧満州で生まれ育ったそうです。すでに亡くなっていますが,昭和10年頃の生まれだったはずで,終戦時には10歳くらいだったでしょう。終戦時には,命からがら日本へと逃げ帰ってきたことは想像できます。
ウクライナの避難する人たちを見て,伯父のことを思い出しましたし,ニュースで見ている現在のウクライナ以上に,当時の満州は混乱していたでしょうし,本当に悲惨な状況だったのだろうと,痛感させられました。
酔った伯父は饒舌になり,満州の思い出もいくつか聞いたことはありましたが,引き上げについては一度も語ったことはありません。それだけ辛い記憶だったということでしょう。
どうか,若いみなさん方には,世界の現実をよく見ておいてほしいです。
そして,よく考えてほしいです。
今まさに,歴史が動いている瞬間かもしれません。勉強以上に大切なものを学べるでしょう。
では。