こんにちは。
昨年と同じ話をします。私立の入試を復習して,公立入試で得点に結びついた方がいらっしゃいました。
昨年の記事「復習していいことがあった話」
https://shigakuseminar.hatenablog.jp/entry/2022/03/05/153207
ある私立高校の入試で,台形の面積を二等分する問いが出題されました。大雑把に説明すると,上底の中点と下底の中点を結ぶ線分の中点を通るようにすると台形の面積を二等分できます。
公立入試でも台形の面積二等分が出ていました。
私立の問いについては,「解けなくてもいい問いです」と生徒さんにはお話したのと,今回の公立入試の問題だと,やり方を知らなくても解けるのですが,やり方を知っていれば,ずいぶんと解きやすかったことと思います。
また,別の私立高校の問いで「マイクロクレジット」を問うものがありました。これは,一言余計で「公立ではたぶん出ない」と話したものの,一応の解説は行いました。公立入試ではマイクロクレジットの仕組みを説明させる問題が出ました。これも,3点拾えたことでしょう。この3点で命拾いしているかもしれません。
さて,今回の北海道の社会の問題ですが,昨年に引きつづき,完全解答が多く,細かな知識を問う問題もあり,思考力を問う問いも見られ,なかなか難しかったと思います。
上記のマイクロクレジットですが,教科書によっては扱いが小さい(欄外に載っている程度)でしょうし,学校や塾でも大きくは取り上げていない語句でしょう。これを説明させるのは,問題としていかがなものかと感じます。
果たして,道内で採択されている社会科教科書のすべてにマイクロクレジットは載っているのでしょうか。調べることはできないですが,そう疑問に思う程度には,難しい用語です。ちなみに,札幌市で採択されている東京書籍の教科書では本文に太字で掲載されています。札幌市の方は有利だったかもしれません。
昨年と比べると,昨年に打ち出された傾向が強化された印象です。やや難化し,平均点は若干下がるように思います。
社会科については,昨年と今年の出題傾向がつづくものと思われます。
・まずは知識を身につけること
・その上で思考力を働かせて解く問いにも対応できるようにすること
が求められます。
思考力重視であっても,前提となる知識を覚えることが基本ですので,おろそかにしないでくださいね。
では。