志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

2023入試の雑感

こんにちは。

 

今年の高校入試の問題につきまして,すでに各塾さんなどから講評も出ていますので,教科ごとにお話するのはやめにしたいと思います。

他の方も指摘なさっている通り,程度の差こそあれ,全科目が難化したと思います。合格ラインも大きく下がるでしょう。

 

昨年と比べて理科がかなり難しくなったと感じました。

化学や天体の問題で,学習塾に通っていないと解くのが厳しいのではなかろうかという問題もありました。

 

ここからは推測ですが,今後も難化傾向はつづくように思います。

背景として,内申点のインフレがあるのではないでしょうか。

札幌市内では,ALL4くらいの内申点が平均,もしくは最近ではそれよりも高いのではないかと感じております。ALL4の生徒さんでも,模擬試験を受けたら偏差値50ないしそれ未満になる方が多いということです。

こうなってしまうと,入試において受験生の合否を決めるのに,内申点という指標がうまく機能していないと思われます。

したがって,学力の高い生徒を見極めて合格者を選別するためには,適度な難易度の入試問題が必要だということになります。

とくに,学力が高い層が受験する高校では,そうした要望が強くなるでしょう。

 

今まで書いてきたことについて,実際のところはどうかはわかりません。しかし,入試傾向,内申点の傾向を考えると,

内申点は取れて当たり前

内申点が取れないと著しく不利になる

・その上での学力での勝負となり,入試問題もそれなりに難しい

といった状況の入試になるのでしょう。

 

見直しが行われての新制度がスタートして2年目ではあるのですが,内申点の参入方法(当日点との比率や,何年生の内申点を使用するか,絶対評価でよいのかなど),北海道特有の相関表による合否判定,かつての裁量問題のように学校に問題を変えるかどうかなど,抜本的に高校入試の制度は見直すべき時期だとは感じます。

 

しかし,中学生のみなさんは,与えられた条件の中でがんばるしかありません。

そのことだけは勘違いなさらないでほしいです。

 

では。