志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

都立高校入試の男女別定員廃止へ

こんにちは。

 

東京都の高校入試の話題です。

news.yahoo.co.jp

東京都立高校の入試では,全国47都道府県で唯一,男女別に定員を設けています。

たとえばある高校では「男子132人 女子122人 計254人」を募集するなどとなっています。

かつては多くの地域であったのだと聞いていますが,男女平等の観点から廃止されていき,東京都にだけ残っているものだそうです。それが段階的に廃止されることが決定されました。

当然の措置でしょう。しかし,受験する方にとっては大問題で,各高校の合格難易度が変化することが予想されます。

 

記事にもあるように,今年の入試に当てはめると,合格した男子よりも高い点数で不合格となった女子が700人程度,逆に合格した女子よりも高い点数で不合格となった男子が100人程度いるそうです。

 

一般に,女子のほうが内申点が高い傾向があります。そのために多くの学校では女子のほうが合格ラインが高い傾向があり,それが数字にも表れているでしょう。

男子の入試が大変になることは言うまでもありません。

 

しかし,不条理な不合格となった男子も100人程度いらっしゃいます。

実は,最難関の進学校では,逆に男子のほうが合格ラインが高い傾向にあるようです。最上位層だと,男子であっても内申点を取れる子が多く,また男子のほうが得点力が高い場合が多いのでしょう。

最難関の都立高校を目指す女子にとっては厳しい入試になっていきそうです。

 

高校入試をする成績上位層の女子にとっては,豊島岡女子のように高校からの募集を停止している学校も多く,選択肢が少ない状況にあります。

都立高校の入試でも女子がより合格しにくくなるとすれば,より進路は狭まってしまうでしょう。

中学入試を考える女子が増えることになるかもしれません。

 

東京都内の高校入試に関しては,たぶん私が札幌で一番詳しいでしょう。

何らかの事情で都内の学校を受験する方からの相談があるかもしれないと宣伝していた時期もあるのですが,こちらは開校以来一件もありませんでした。

なかなか思惑通りにはいかないものです。

 

北海道の高校入試を考えると,相関表というものを用いて合否を判定しているため,合格者よりも高い得点で不合格となっている生徒が若干名いるようです。

こちらも不公平極まりない制度だと感じています。純粋に,当日点と内申点の合計得点だけで合否を決めるようにすべきではないかと考えています。公平な制度のほうが望ましいのは言うまでもないでしょう。

 

では。