こんにちは。
本日から札幌市内の中学校で3学期がはじまりました。
こちらの教室の冬期講習も一段落です。小学校が冬休みのため,今週いっぱいは冬期講習期間で,来週から本科授業が開始となります。
さて,こんな化学反応式があります。
3O2 → 2O3
非常にシンプルですし,左右対称の回文になっています。美しいの一言。
これは酸素がオゾンに変化するときの化学反応式です。
公式や定理,それを表す数式を美しいと感じることがあります。私に限らず,理科系の学問を学んだ経験のある方の中には,少なからずそうした感覚をお持ちの方がいらっしゃるでしょう。
興味のあるもの,楽しいと感じるものの方が,ずっと覚えやすいでしょうし定着もするものです。オゾンの化学式でいえば「回文じゃないか」というように,学問とは関係のないことでもかまいませんので,少しずつ勉強の中に楽しみを見つける工夫をしてみると,ステップアップするきっかけになるかもしれませんね。
さて,冬休み中に見たニュースで,オゾン層が近々回復する見込みだと知りました。全世界の多くの地域で2040年頃,巨大なオゾンホールが存在した南極では2066年までに,破壊される前の水準まで回復するそうです。
幼い頃,テレビをつけたときやコピー機を使ったときに,ツーンと鼻につく臭いがしましたが,これがオゾンです。高電圧をかけると簡単にオゾンが作れるそうです。人によってはこの臭いが嫌い,高い濃度だと強い毒性がある(オゾンは殺菌にも使用されています)ため,今の家電では外に漏れないようになっているのでしょう。
しかし,簡単に発生するということは,オゾンの層の回復も,環境問題の中では比較的容易だったと言えるのだと思います。
オゾン層破壊の問題は解決に向かっているため,理科や社会の入試では,出題されにくい傾向がありました。今後,その傾向が強まり,そのうち教科書からも消えていくと思われます。
では。