志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

アイヌの歴史に関する教科書の表記の変化

こんにちは。

 

たぶん教科書の中でもっとも変化が激しいのが,社会科でしょう。

地理だと,世界の様子は日々変わっていきますし,公民でも,新しい法律や条約がどんどんと成立していきます。過去のことを扱う歴史ですら,研究が進んで新発見があるなどして変わっていきます。

また,どの分野もそうですが,社会の変化の影響も受けます。

 

私が学生だったときと,今の教科書とで,歴史上の事件でも呼び名が変わったものが少なくありません。

たとえば,アイヌ民族の歴史や文化が尊重されるようになったため,「シャクシャインの乱」,「コシャマインの乱」と書かれていたものが,「シャクシャインの戦い」,「コシャマインの戦い」と表記されるようになりました。

 

和人から見て蝦夷地を開拓していく歴史は,アイヌから見ると侵略を受けた歴史です。

「乱」という語句は,アイヌ民族を和人よりも下に見た差別的な表現だと考えられます。それで「戦い」という表現に改められたのでしょう。

 

学生時代に社会科が得意だった方は,お子さまの教科書を見て「変だぞ」と感じることが少なくないと思います。

しかし,表記が変更されているのには必ず理由があります。

もしも,お子さまに社会科を教えるのであれば,丁寧に教科書を読むか,もしくは教えないほうが無難かもしれません。

 

では。