こんにちは。
昨日は天皇の即位の儀式が行われるため,祝日となりました。
ニュースで少し見た程度ですが,貴重な皇室祭事を見られるのは有難い経験なのかもしれません。
饗応の儀で饗されるお料理も話題になっていましたが,酒飲みとしては,その場で提供されているアルコール類がどのようなものかと気になるものです。
極上の日本酒やワインが用意されているのでしょう。
実は,20年ほど前に一度だけ,皇室で嗜まれている日本酒を味見させてもらったことがあります。
ある地方都市に行ったときのことです。青春18きっぷを使って旅をしていました。ジーンズにTシャツ,さらに足には雪駄を履いていたと思います。いかにも貧乏なみすぼらしい大学生です。
調べて入ったお店が,地元の名士の方も利用するようなところだったようです。隣に,そのお店の常連さんで,政治関係のお仕事されている方がいらっしゃり,いろいろとお話を伺っていたように思うのですが,どうして見知らぬ方とお話をしていたのか,そのあたりの事情は覚えていません。
閉店が近くなり,お客様も少なかったため,店主さんも交えてお話をしていのですが,せっかくなので特別にと,店主さんが皇室用の日本酒をほんの一口だけご馳走してくださいました。
ほんの一口なのは,ものすごく高価だからです。一升瓶で10万円するそうです。20年前の物価ですから,今だと倍くらいするかもしれません。
私の稚拙な文章力ではその味を表現することはできません。
この世のものとは思えないような味わいでした。市販されている日本酒で高価なものをいただいたことは何度もありますが,比較するのも失礼なくらいのお味でした。
記憶しているところでは,日本酒用としては最上級のものとされている山田錦というお米があるのですが,これを精米歩合20%にまで磨くそうです。80%は捨ててしまって,本当に中心の部分しか使わないということです。製法も信じられないくらいに贅沢ですね。
たぶん,二度とこのお酒を飲むことはないでしょうが,庶民としては飲まないほうが幸せなのかもしれません。
では。