志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

はじめて解く問題のつもりで

こんにちは。

 

昨日,「本を読むために,本を読んでいた」と書きましたが,今の時期の受験生にとって注意しなければならないことの1つが,「過去問を解くために,解いている」という状態にならないようにすることでしょう。

 

過去問については何度も書いていると思います。

簡単に要点をまとめると…

・過去問は最良の教材であること

・新しい年度のものから始めること

・しっかりと復習し,やり直しまで丁寧に行うこと

などでしょうか。

 

過去問をやりなさいと,塾の先生,学校の先生,先輩方,…などが異口同音におっしゃっていると思います。

何のために過去問をやるのか,目的意識だけは明確にしておきましょう。

最大の目標は,当然ですが,志望校に合格することです。そのために,合格する力を身につけるようと過去問を行っているのです。どうすれば力がつくのか,どうすれば本番でも解けるようになるのか,それを考えながら行わないと,「解くために,解いている」だけになってしまうでしょう。

 

中学入試だと,すごく具体的な使い方ができる場合があります。

例えば,食塩水の濃さを求める問題でも,

①2つの食塩水を混ぜる問題

②食塩水に水を混ぜる問題

③食塩水から水を蒸発させる問題

④食塩水に食塩を加える問題

などのいくつかのパターンに分類することができます。

過去問を見てみると,この学校では,①~③のパターンしか出題されず,④のパターンは勉強する必要がないな,などと勉強する範囲を絞ることができる場合があります。

(あくまで,合格という短期的な視点のみで考えていることと,難関校ではこうした手法は通用しないことはお断りしておきます。)

 

ここまで具体的でなくても,このレベルまでは仕上げないといけないな,とか,この分野が苦手だからもう一度やり直さないと通用しないな,とか,見えてくるものは多いでしょう。

 

1つだけ,もっとも大切なことを挙げるとすれば,解き直しを行う場合でも,「はじめて見る問題のつもりで,本番のつもりで,心を込めて行うこと」です。

そうすれば,合格するために行うべきことが浮かび上がってくるでしょう。

 

ただやっている状態は気休めでしかありません。もしも,今は成績が届いていなくても,過去問さえしっかりと行えば,逆転のチャンスも大いにあるはずです。

がんばってください。

 

では。