こんにちは。
受験生にとって,これからの時期は過去問演習がもっとも大切になります。
しかし,生徒自身では採点しにくいものがあります。大学入試共通テストでも話題となっている記述問題です。
共通テストについて,私の経験から申し上げると,現状では公平な採点は不可能ではないかと思います。かつて,都立高校入試の答案開示制度を利用して,生徒たちの答案の記述部分の採点を分析していました。(社会科のみですが)
問題ではないかと思われるものが少なからずあったことは事実です。都立高校入試の社会では,かつて記述問題が4題・20点分ありましたが,それが2題にまで減少しました。理由はご想像の通りなのだろうと思います。
記述問題に関しては,信頼のできる先生に「添削」をお願いしたほうがいいでしょう。「採点」ではなく「添削」です。
〇・×・△だけでは不十分で,どこが間違えているのか,どう直せばよいのか,どうやったら解けるのか,…など,丁寧に添削してくださる先生も多いと思います。
過去問は,「解いて」→「復習して」→「解きなおす」という作業をしなければ意味がありません。〇・×だけでは,もしくは自分でそれを判断していては,十分に復習が機能しませんね。
具体的には,次のようなものは添削してもらうといいでしょう。
・公立中高一貫校の問題…基本的には答案全部
・英語の英作文
・国語の記述部分と作文
・理科と社会の記述部分
・数学の証明などの記述部分
数学の証明に関しては,自分でもできると考えている方も多いでしょう。できる子にとっては,確かにその通りなのですが,できる子にありがちなのが,「書きすぎ」,「丁寧すぎ」な答案です。丁寧に解答を作れば確実に〇をもらえます。しかしながら時間がかかります。時間の節約はものすごく重要でしょう。余計な肉も添削で落としてくださるはずです。
添削をお願いするのは,学校の先生でも塾の先生でも家庭教師の先生でも,しっかりとした方ならどなたでもかまわないでしょう。
とくに,塾には高いお金を払っているわけですから,遠慮せずにどんどんお願いしましょう。もしも,答案をすぐに返却してくれないとか,〇・×だけでアドバイスが書かれていないとか,あまつさえ添削自体をしてくれないとか,そうしたことがあるのならば,その塾の価値は何なのだろうかと思います。
私は,今も昔も最短で(答案を受け取ってから,次に生徒に会う日に)必ず返却していました。生徒たちも頑張っているのですから,自分も最低限,これくらいはすべきであると思っています。それが自分の矜持でもあります。
では。