こんにちは。
最近,
「カリキュラムは進度が速い方がいい」
「難しいテキストのほうがいい」
といった風潮が蔓延しているように感じております。
結論を急ぐ短絡的な現代日本の風潮ともマッチしているのでしょうし,情報過多の時代に,一部のスーパーエリート受験生が凄まじく難しいテキストを使い,しかも信じられないくらいの速度で進んでいることが知られもしているために,こんなことになったのでしょう。
ちょっとおかしなことになっているなあと,私は思っております。
そもそも,速い方がいいと誰が決めたのでしょうか?
難しいほうが本当にいいのでしょうか?
まず,進度についていえば,理解しながら進められるそれぞれに合った適切な速さが当然あるでしょう。もちろん,入試から逆算してスケジュールを組む必要はありますが,理解を無視して先に進んでも,何も身につかずに単なる時間の浪費になる可能性が高いです。
中1で中学範囲,中2で高校範囲を終わらせる学習塾がありますが,一握りの本当の大天才にとっては,それが適度な速さなのでしょう。したがって,こうしたカリキュラムは単に「ふるい」の役割を果たしているだけとも考えられます。
ついていければ大天才,簡単に東大に合格するし,ついていけないのであれば,ずば抜けた才能があるわけではないので,別の道を模索することになります。もちろん,それでも東大に合格する方は数多いはずです。
テキストも理解することが大切でしょう。簡単すぎるのもいけないですが,理解して学力を伸ばしていけるそれぞれに合ったレベルものがあることは確かです。
また,高校入試でも,大学入試でも,基礎が大切なことは言うまでもありません。難問の多くは,基礎レベルの知識を複数組み合わせて複雑にしているだけです。基礎が固まっていれば,自然と対応できるわけです。
簡単なものでもしっかりと完璧になるまで学習し,基礎を固めることが成功につながります。
背伸びせずにご自分にあった問題集を,ご自分に合った進度進めていくことが,当たり前ですがもっとも効果的です。
では。