こんにちは。
かつて,当時ある都立高校(進学指導重点校の1つ)の校長先生だった方が,「だれもいない道路でも,必ず信号待ちします。」とおっしゃっていました。歩行中のことですね。
信号無視して道路を渡ることは簡単だし,誰もいないし,車も通っていないので安全だし,時間の無駄だしと,赤信号を横断する方が多いでしょう。それでも自分は信号を守りますと。
1つには,万が一見られていたらいけないという思いがあるのでしょう。
社会的な立場のある方ですから,小さな不正でも見られたくはないとお考えだったのだろうと思います。
もう1つには,誰も見ていない場でも,ルールを守ろうと心がけていらっしゃったのではないかと思うのです。
「誰も見ていないし」と,ズルをしたりサボったりした経験は,多くの方がお持ちではないでしょうか。
また,そのときにはズルをしなかったとしても,ズルしたいという誘惑にかられるのは,みな同じではなかろうかと思います。
人が見ていようが見ていまいが正しい姿勢を貫くのは,本当に立派であると感じたものでした。
さて,こうした姿勢は勉強にも通じるものがあるでしょう。
基本的に,勉強は一人で行うものです。サボりたくなってダラダラと過ごしてしまうこともあるでしょう。見られていなくてもがんばれる方は成績がグンと伸びるでしょう。
また,サボらないように人に見られている環境,塾の自習室や図書館などで勉強なさる方も少なくありません。
他に学習内容,習熟度に関しても,こちらはほとんど他人にチェックされることなく,自分だけで行わなければなりません。
まだ暗記が不完全だけれど,このくらいで妥協しておこう,今日は5ページ進めたいと
思っていたけれど,3ページで止めてしまおう,…などと,楽なほうへと流されがちになります。
そこでも,正しい姿勢を貫けるかどうかです。
毎日の少しずつの差異が積み重なり,大きな実力差となっていくでしょう。
では。