こんにちは。
そろそろ定期テストを意識する時期になりました。
公立の中学校だと,6月の中旬頃に定期テストを行う学校があります。また,私立の学校や高校などでは,5月末か6月頭に定期テストを実施するところもあるでしょう。
世間では,定期テストの過去問が話題に上ることがあります。
学校の先生方もお忙しいのでしょう。1年前や2年前の問題と,まったく同じ問題が出題されることもあります。
また,範囲も決まっていますし,そんなには広くない範囲の中で,単元ごとに知識の確認をするというのが定期テストの性格ですので,出る問題はある程度パターン化されています。
定期テストの過去問を勉強しておけば,それなりに得点はできるものでしょう。
しかし,問題点があります。
1つには,定期テストの過去問をコピーして保存すること自体が,著作権を侵害しているでしょうし,いわんや配布は完全にアウトでしょう。
実際には,「グレー」な問題として配布している塾が多いこととは思います。
さらにはもっと重大な欠陥にして,最大の問題はこれでしょう。
果たして生徒さんたちの実力は伸びるのか,正しい勉強姿勢は身につくのか,ということです。
以前にも,間違えた勉強方法の弊害を指摘したこともあります。
過去の記事「正しいフォームを身につける」
https://shigakuseminar.hatenablog.jp/entry/69038352
過去問だけ覚えても,まったく力がつかないということです。
さらには間違えた学習方法でごまかしても,高校進学後であるとか,その先の人生において困ってしまうかもしれません。
こつこつと毎日の学習を行い,典型問題を解けるようにしていくというのが,定期テストの勉強においても,どんな学習においても,唯一絶対の方法でしょう。
ですが,定期テストの過去問については,単純な問題ではないようにも思われます。
そもそも同じ問題を出題する学校にこそ問題があります。
そうせざるを得ない学校の労働環境はさらに大きな問題でしょう。
生徒側の視点に立てば,ある塾に通っている子は過去問を手に入れられるのに,他の子はできないとすれば,公平性に欠けることになります。
定期テストをつくる先生も人間ですので,意図のわかりにくい,初見では解答しにくい問いもそれなりに含まれます。まじめに勉強した子が,こうした問題で失点するのはかわいそうでもあります。
したがって,1つ1つ丁寧に勉強した上で,最後の確認として過去問を解いてみるというのが,可能であれば一番のテスト対策なのでしょうね。
ただ,繰り返しますが,典型問題がたくさん出て,その範囲の定着度を確認するのが定期テストですので,ワークなどの問題集を完璧に仕上げて,基礎基本を固めることが必要だと念を押しておきます。
では。