志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

大切にされている

こんにちは。

 

先日,久しぶりにビアバーに行きました。

今度は,いかにも要領の悪い感じの,それでも一生懸命なアルバイトさんが働いていらっしゃいました。

 

その店員さんが,すぐに訂正はしたものの,オーダーを担当者に伝えるときに言い間違えてしまいました。

すると,それを聞いた調理の担当者は「チッ」と舌打ちをしたではありませんか。

 

以前の女性店員さんも辞められて,今ではこのように雰囲気もよくないですし,もう行くことはないかもしれません。

今回の店員さんも,近いうちに辞めてしまうような気がします。

 

私自身,いろいろなアルバイトをしましたし,社会人として仕事をした会社もいくつかあります。長くつづいたところ,働きやすくて仕事も楽しかったところというのは,自分が会社から大切にされているなあと感じられるところでした。

このビアバーでいうと,辞められた女性も,今回の店員さんも,大切にされているとは感じていらっしゃらない可能性が高いでしょう。

 

塾で働いていると,他の塾を止めてこちらの塾に来ることを検討しています,というご相談を受けることがあります。

他塾さんを止めようと思っている理由ですが,多くが「大切にされていない」と感じていることだったりします。

 

成績順で一番上のクラスは社員の良い先生が担当しているのに,自分がいる下のクラスはアルバイトの先生だ,とか,

先生が忙しくて(たいていの場合は営業の電話などです),質問にきちんと答えてくれない,お願いしていた問題の〇つけも返ってくるのが遅いし,内容もいい加減だ,とか,

酷い場合だと,(小学生に力を入れている塾の中学生が)小学生のことばかりを見ていて,自分たちは無視されているみたいだ,とか,

成績があまりよくない自分は放っておかれている,成績の良い子ばかりを先生は見ている,とか,…

 

一方的なお話しか聞いていませんし,その場を見ていたわけではありませんので,この内容が100%正しいのかどうかはわかりません、ただ,ご本人がそう感じている以上は,こんな環境で前向きに勉強をがんばることなど到底無理でしょう。

 

大切されていること,それは細々としたいろいろなところから,少しずつ感じ取っていって,結果として得られるなんともぼんやりとした性質のものであるように思います。目に見える部分だけ取り繕ってもダメなのかもしれません。一番大切なのは気持ちでしょう。気持ちというのは,知らず知らずに様々なところに影響するものです。細部にまで気持ちが宿っているかどうか。

先ほどの塾の例だと,担当者の方も,生徒に対しては必要な対応はなさっていると主張されるでしょう。それでも,おそらく気持ちがこもっていなかったのだと思います。

 

ご家庭や学校で考えると,いつもきれいに掃除されているなあ,とか,いつも心のこもった食事が用意されているなあ,とか,毎日明るくあいさつを交わしているなあ,とか,…そうしたことの積み重ねが,子どもたちの心の中に「自分は大切にされているなあ」という気持ちを形成させるのだと思います。その気持ちは,やがて自尊心を育み,豊かな人間性へとつながっていくように思います。

 

では。