志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

宿題の目的に気づかせる

こんにちは。

 

ごくごく当たり前のことなのですが,宿題をやる理由というのは,自分のために,そして勉強ができるようになるために行うわけですね。

 

ただ,このことをはっきりと自覚して行っている子どもたちは果たしてどれくらいいるのでしょうか。

「やれと言われたから」

「学校で指示されたものはやるものだから」

…などと,本来の目的をわからないまま,半ば強制されるような形で取り組んでいる子どもたちは少なくないでしょう。おそらく,学齢が低い子どもたちほど,また,学力が低い子どもたちほど,その割合は多いような気がします。

 

たとえば,漢字の練習が宿題として出され,次の時間に小テストを行うことになっているとします。

当然ですが,漢字の練習は自分のために行うことです。できるようになるために練習をするのですから,全部書けるようになるまで練習する必要があります。

この目的をよくわかっていないと,「5回ずつ練習する」などと「意味のない」ルールを決めて,それだけしかやらないような事態が起こります。

これだと多くの場合は小テストで満点を取れないわけですが,「宿題はやりました。練習をしました。(したがって,満点を取れなくても自分は悪くない)」などと,おかしな思考に陥ってしまうことも少なくありません。

 

このような考え方をしてしまうのは,子どもといえば子どもなのですが,いつかは改めないといけないでしょう。勉強は自分のためにやっているのだ,ためになるからと自分の意思で行っているのだ,という当たり前のことに気がつくためには大人になる必要があります。だいたい,小学校高学年くらいから,気がつく子どもたちが出てくるでしょう。それに気がつけば,学びはより主体的なものになっていきます。

 

宿題をやってこなかったとき,ただ単に叱るというのでは,解決しないことが多いように思います。

「叱られるから仕方がなくやる」

といった悪い思考の癖が見につくと,なかなかそこから抜け出すのは難しいように思います。価値判断の基準が「怒られるかどうか」のままでは,大人として自立することはままなりませんね。

 

子どもたちと向き合ってしっかりとお話すること,子どもたちが成長し,やがて自立していくことを信じて見守ってあげることが大人たちの責任なのだと思います。闇雲に叱る,強制する,というだけでは,かえって子どもたちの自立を妨げるかもしれません。

 

では。