志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

青い小銭入れ

こんにちは。

 

20代の頃は,ファッションにも興味があり,それなりにお金をかけておしゃれをしていました。いわゆる「モード系」と呼ばれるそこそこ値の張るブランド品の衣類を好んで着ていました。

 

私のいいところでも悪いところでもあるのですが,何でも必ず「勉強」から入ろうとします。ファッション雑誌はもちろんのこと,ファッションの歴史であるとか,アパレルメーカーに関するものであるとか,そうした本も読んでみました。

むしろ,後者のほうがおもしろかったでしょうか。

 

本を読んでいてわかったことは,「流行」は国際会議で作られるということでした。多少語弊はあるかも知れませんが,次のように理解しました。

国際会議で来年の「流行の色」を決めるのだそうです。そして各メーカーは「流行の色」の衣類やアイテムを大量生産するのだそうです。翌年になると,お店にはたくさんの「流行の色」の商品が並びます。店員さんも「流行」をおすすめしますし,雑誌などでも「流行」をさかんに宣伝します。

そこは画一性を好む「和」の文化の日本ですから,みんな「流行」を身につけるようになり,本当にそれが流行していきます。

外国でも似たようなものなのでしょう。

 

素直な性格のほうが成績は上がる傾向があります。言われた通りにがんばるからですね。先生が指示した内容というのは,必要であったり効率がよい方法であったりするのです。それを素直に受け入れる子の成績が伸びるのは当然でしょう。

 

果たして私はひねくれたところがあるので,また,よくわからない「個性」というものを主張したくもあって,「作られた流行」を身につけることを潔しとしませんでした。

あえて「流行」とは違う物,自分が気に入った物を買うようにしていました。

 

ある日,タケオキクチのお店で買い物をしたとき,使っていた小銭入れからお金を出していると,店員さんに「そのお財布,見せてくれませんか?」と声をかけられました。

使っていたのはタケオキクチの物だったのですが,商品にお詳しい店員さんに見せてくださいと言われると恥ずかしい。しかし,ドキドキしながら小銭入れを見せたのでした。

すると,

「これ,ウチのですよね。これは本当に珍しい。この小銭入れ自体があまりたくさん生産されたものではないんですよ。しかも青ですよね。青は私も初めて見ました。持っている方はほとんどいないはずですよ。」

などと驚かれたのを覚えています。

 

その後この小銭入れはボロボロになって捨ててしまいましたが,しばらくは誇らしい気持ちで使っていました。

良くも悪くも自分らしいエピソードなのでこのときのことはよく覚えています。今でも,尋ねてもいないのに店員さんに勧められると買う気を無くします。

 

こちらの教室でも入会を検討される方にしつこく強引にお勧めすることは絶対にしません。そうされるのを自分が好まないこともありますし,それが適度な距離感だとも感じているからです。

しかし,入ってくださった方は,みなさんよくがんばります。強引な営業をしないことも影響しているのかもしれません。

 

では。