こんにちは。
慶長5年9月15日(西暦1600年)に関ヶ原の戦いがあったとインターネットで話題になっていました。
当然ですが,旧暦と新暦とでは日付がずれますので,今日から420年前に関ヶ原の戦いがあったわけではありません。新暦だと,10月21日だそうです。
では,戦いに勝った家康がその日の晩に眺めた月の形はどのような形であったか,それがわかる方は多くはないかも知れません。
家康がその日の晩に月を眺めて歌を詠んだとか,何かの文献に残されているとか,そうした理由ではなく,旧暦の知識があれば簡単に答えはわかります。
正解は満月です。
旧暦では月の満ち欠けで日付を決めていました。毎月1日は必ず新月になりますし,15日は必ず満月になります。毎月3日に上る月を三日月といっていたために,その呼び名が今も残っています。
旧暦だと,8月15日は十五夜でした。毎年必ず満月になります。新暦と旧暦は1か月ずれていますので,今であれば9月ころに十五夜を迎えます。調べてみたところ,今年は10月1日だそうです。
学校で「旧暦」もしくは「太陰暦」という言葉は教わるでしょう。しかし,実際にどのように運用されていたか,そこまではなかなか教わらないと思います。日付と月の形とが一致していたと,考えが及ばない方が少なくないでしょう。
しかし,こうしたことを教わったほうが,当時の人々の心情がわかり,勉強にはなるようにも思います。
帰り道,晴れた日にはぼんやりと月や星を眺めながら歩いているのですが,月齢と日付が一致しないというのは,なんとなく風情に欠けるようにも感じます。
15日に満月出ていると,これはめずらしいと小さな感動を味わっています。今年の十五夜は1日ですから,「本来」は新月の日で,完全に月齢と暦がずれています。
季節感が失われているようでもあり,興醒めがします。
最近,気候が変わってきて,夏から急激に冬へと移っていく印象があります。気候の面では季節感,日本の四季が失われつつあるように思います。
せめて,年中行事などでは,季節感を失わないように,好みのものはつづけていきたいですね。
では。