志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

カンニング

こんにちは。

 

ほめられたことではないですが,大学入試の英語のリスニングは全部適当に記号を選びました。

1日目の数学があまりにひどい出来で開き直っていたこともあります。

また,模擬試験ではアナウンサーが話すようなきれいな英語の音声が流れていたのですが,本番はすごく聞き取りにくい英語でした。私の席は500人くらい入る大教室の最後尾。前方で大きなラジカセみたいなものでテープを流すのですが,少し聞き取りにくくもあるでしょう。そもそもリスニングの対策をほぼできなかったこともあります。今と違って音声付きの教材もほとんど売っていませんでしたし,インターネットもありません。つまりは学力が不足していたこともあります。

本番のリスニング試験はまったくわかりませんでした。

 

このような感じで答を書いていきました。(選択肢はイ・ロ・ハ・ニ)

音声を聞いて自分は「ハ」が正解かな,などと考えます。

音声が流れ

「イ ○○○○」

「ロ ○○○○」

と流れたときに,カチカチカチっとペンが動く音が大きくなります。

「ハ ○○○○」

と流れても,ペンの音はほとんど聞こえません。

 

「ロ」と答えた人が多数派だなとわかります。

当時の普通の自分なら,絶対に自分を信じて「ハ」と解答したでしょう。ところがこのときはヤケクソになっています。すべてペンの音を信じて解答しました。自分の導き出した答と,ペンの音が示す答はほとんど一致しませんでした。それでも全部ペンの音にしたがって記号を書いていきました。

最低でも,実力以上の得点にはなるだろうと。

 

当時は得点開示はありませんでした。

しかし,かなりギリギリの得点で合格したことは間違いないでしょう。このリスニングの数点がなければ合格していなかったと思います。

 

昨日が大学入試の後期試験でした。

今年度の入試はこれでほぼ終わりでしょう。当然ですが,多くの方が不合格になっています。

 

「運」が合否を左右することも大いにあるでしょう。結果が残念だったからといって悲観しすぎず,胸を張ってこれからもがんばってほしいものです。
また,こういういい加減なことをした自分が合格した後ろめたさみたいなものは毎年感じます。自分のせいで1人が不合格になっいるからです。志望校に恋焦がれ,自分以上に真剣に努力された方を何人も見てきました。

生徒たちが不合格になったときも,もちろん合格した生徒たちも何人もいるのですが,悲しみのほうがより大きく心にのしかかってきます。

 

では。