志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

都立白鷗中の将棋推薦

こんにちは。

 

先日,香川愛生女流四段のYouTubeに谷合廣紀四段と渡辺和史四段が出演されているのを拝見しました。

www.youtube.com

私がちゃんと仕事をせず,将棋連盟の道場でアルバイトをしていた頃,小学生だった3人が道場で仲良く将棋を指していたのを覚えています。

3人ともプロになったのは本当に立派です。こうした映像を見ると感慨深いものもあります。

 

さて,需要があるかどうかわかりませんが,将棋と入試に関連したことを書きたいと思います。

この3人も受検されたそうですが,都立白鷗高校附属中学校では「将棋の推薦」による選抜があります。

 

令和3年度 募集要項

http://hakuo.ed.jp/web/wp/wp-content/uploads/2020/12/03AdmissionOutline.pdf

 

条件として

奨励会

・小学生名人戦の地区代表

・小学生倉敷王将戦の地区代表

・もしくはこれらと同等の棋力

とありますので,相当に強くないと合格しないでしょう。

 

以下の方が受検されたそうです。

2006年 三枚堂達也七段 伊藤沙恵女流三段

 お二人は当時はすでに奨励会員で,入試に合格されたそうです。

この年,谷合廣紀四段と香川愛生女流四段が受検されて不合格だったそうです。

たぶん将棋枠は2人なのでしょう。

試験は森内俊之名人(当時)との4面指しの指導対局だったそうです。

 

2007年 佐々木勇気七段 渡辺和史四段 が合格

佐々木七段は藤井総太先生の連勝を29で止めた棋士です。受検当時はすでに奨励会員で,小4のときには小学生名人戦で優勝しています。

 

他に,山本博志四段,梶浦宏孝六段も白鷗のOBです。おそらく将棋推薦での合格かと思われます。

 

ちなみに,谷合四段は別の私立中学へと進学し,現役で東京大学に合格されています。現在は東大の博士課程で研究活動をされながら棋士としてもご活躍されています。白鷗は東大合格者を1名損したことになりますね。

 

すでに奨励会や研修会に入っている方,小学生で将棋の有段者の方であれば,白鷗中を検討してみる価値はあるかと思います。

学校で一番強い,おじいちゃんに負けない,…くらい(5級くらいかもしれません)だと,全然手が届かないわけです。

 

彼(彼女)らが将棋を指していた頃,道場の昇段規定が厳しくて,なかなか上がれませんでした。四段に上がるためには,確か「16勝2敗」以上の成績が必要だったかと思います。

昇段規定が厳しいことに対して不平を言う子どもたちもいました。親御さんを通してクレームを言われたこともあります。

しかし,この3人はそうしたことを一切口に出さなかったことを覚えています。将棋に向き合う姿勢がちがうということでしょう。段・級などという「ほんの小さなこと」にはあまり興味がなかったのかもしれません。純粋に将棋が楽しく,純粋に強くなりたかったのでしょうね。

 

では。