こんにちは。
たまにですが,算数や数学の時間に何でもかんでも定規を使用する子がいます。
作図などで定規を使用する単元もありますが,そうした場合でなくても定規を使います。図形をかくときにも定規,分数のバーを書くときも定規で横に線を引きます。
大変に見栄えよくきれいにノートがかけていることは言うまでもありません。
しかし,こうしたことを見つけた場合は,私は必ず定規を使わないように指示します。
これからのことを考えたときに,ご本人のためにならないからです。
まず第一に,時間の無駄です。
とくに分数のバーを書く場合,手でさっと横に一本引けばいいものを,いちいち定規を使えば余計に時間がかかります。1本引くだけならわずかな時間のロスでしょうが,それが積み重なったらかなりの時間になるでしょう。
テストであろうと,家庭学習であろうと,こうした無駄はなくしたほうがいいですね。
それにたかだか短い横線1本です。手で書いたところで,そんなに汚くなるはずがありません。
図形にしてもそうで,慣れてくるとフリーハンドで素早くきれいにかけるようになります。時間の節約ももちろんですが,これはさらに今後役立つ可能性が高いです。
高校入試でも,自分で図をかいて考える必要が出てくる場合があります。
また,国立大学入試の数学の問題などでは,普通は問題文に図が載せられていません。文章を読みながら自分で図をかいて考える必要があります。
場合によっては,図をかいただけでもいくばくかの中間点がもらえるでしょう。
定規を使用しないことで,図をかく練習にもなっていて,これがのちのち生きてくるわけです。
たまに「定規を使ってかくように小学校の先生から言われました」という子がいます。
しかし将来のことを考えれば,フリーハンドでかく以外の選択肢はないでしょう。
勉強には丁寧さが求められますが,丁寧に行うことと,定規まで使って見栄えだけよくすることはまったく別でしょう。
では。