こんにちは。
稀に,天才的な語学の才能を持つ方がいらっしゃるようです。
何度かブログでも取り上げた『進め!電波少年』というテレビ番組の企画で,外国語を身につけて,その外国語で漫才を行い,外国の方を笑わせるという企画がありました。(例によって,テストに合格しないと食事を与えられない,部屋に監禁されるなど,人権侵害を含むような内容の企画でした。)
これに挑戦されたのが,現在は漫画家としてもご活躍中の矢部太郎さんというお笑い芸人です。
体系的に文法を学ぶわけではなく,ネイティブの外国人の先生との会話を通じて,みるみる語学を身につけていき,短期間に次々と外国語を身につけて笑いをとっていきました。何か特別な才能をお持ちなのでしょう。
記憶が定かではないところはありますが,基本的には日本語の話せないネイティブ・スピーカーの方との共同生活の中で語学を勉強していくという形式で,参考書や辞書などを使いながら体系的に学べたわけではありません。それでも身につけたのですから,驚くべき才能と努力だと感じます。
さて,現在の中学英語教科書の作り,英語指導の方針は,これに近いものがあるなあと改めて感じています。体系的に,順序だてて学ぶことはできません。文法も著しく軽視されていると感じます。ものすごく賢い生徒でも,文法がめちゃくちゃになっていることがあります。
一部の天才的な生徒さん,外部の機関で体系的に学ばれた方しか,しっかり身についていないように思います。
中世に日本海で活動していた倭寇には,貿易商人としての性格があります。明が海外との私貿易を禁じていたため,武装して密貿易を行う人たちが現れたわけです。当時の「商品」の一つに「人」がありました。拉致した人々を外国で売りさばくのです。そうしたこともあって,取り締まられていくわけです。
豊臣秀吉による朝鮮侵略の際にも,たくさんの朝鮮の人たちが日本へと拉致されました。拉致された朝鮮人陶工たちの手により,日本各地で焼物文化が発展していったことが知らています。
このように,突然,異国の地で生活することを余儀なくされた人々の中には,天才的な才能で語学を身につけた方がいらっしゃり,通訳など特殊な仕事をして出世していったことが史料に残されているそうです。
幕末のジョン・万次郎さんも同様の例でしょう。
語学を身につけられる方が少数だったからこそ,活躍できたわけで,やはりふつうの人たちは,突然に外国で生活するようになったからといって,言語を身につけることは容易ではありませんね。
私たちの多くがこうした才能を持っていないことも事実でしょう。英語の学習で苦労するのももっともなことです。
さて,これから夏休みに入りますが,さらっとでも英語の予習をしておくと,今後の学習の負担が軽減されるでしょう。
10月くらいに英検がありますので,中1の方であれば5級,中2の方であれば4級を受けてみるといいかもしれません。
英検対策をすることで,文法の先取り学習にもなりますし,目標ができて充実した夏休みを過ごせるかもしれません。完璧にできなくても,比較的容易に合格できますので,予習には最適だと思っています。ぜひ,チャレンジしてみてください。
では。