こんにちは。
「待ちぼうけ」という童謡があります。
https://www.youtube.com/watch?v=DtMuIgui8N0&t=3s
たしか,小学校の教科書に載っていたと思います。小学生だった私は,歌詞が面白いと
感じ,授業では扱わなかったのですが,この曲を覚えたのでした。(楽譜が正確には読めませんので,かなりでたらめに記憶していました。)
後年,「守株」という故事成語がこの曲の歌詞の元になっていることに気がつきます。
高校生のときでしょうか。
古文でも漢文でも,テストの問題を解いているときに,知っている昔話が題材として取り上げられていて,簡単に解けたという経験を何度かしています。
似たような経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
さて,最近の中学生たちを見ていると,年々古典ができなくなっていっていると感じます。それにともなって,古典の入試問題で出題される課題文も,どんどん平易なものになってきていると思っています。
古典ができない原因はいろいろとあるでしょう。
大きく括ってしまえば,「言語生活の豊かさ」が失われてきたからでしょう。身近にあふれている古語,古めかしい言い方や表現に触れる機会が減っていますし,加えてスマホの普及によって,活字に触れる機会も減ったのでしょう。
文章に触れたとしても,相対的に難しい文章,たとえば小説や新聞などは読まない方が多いのでしょう。
これだと,貧しい言語生活にならざるをえません。
こうした一環として,おそらく童謡に触れていないということも考えられるでしょうし,むしろ,童謡は古典に触れる貴重な機会であったのではなかろうかとすら感じます。
他には昔話もそうでしょう。「こぶとりじいさん」のことを「小太り」なお爺さんだと勘違いした中学生もいました。
あとは,時代劇でしょうか。「水戸黄門」も「暴れん坊将軍」も今は放送していません。時代劇ではないですが,「一休さん」や「忍たま乱太郎」といった時代劇風アニメも放送されていません。
勉強のために「童謡」,「昔話」,「時代劇」を楽しもうというのであれば,それは本末転倒です。ご家庭の文化の厚みが子どもたちの学力に影響する例なのだろうなと,環境の大切さを改めて感じました。
では。