志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

無駄を積み重ねないこと

こんにちは。

 

塾生同士の仲が良いのはいいことですね。教室の雰囲気も良くなるでしょうし,助け合って勉強していくことにもつながります。

いろいろな生徒さんを見てきましたが,中には自分は塾では友達を作らないと,一人孤独に勉強に励むという選択をする方もいらっしゃいます。その考え方も理解できます。友達とおしゃべりして勉強がおろそかになることもあるでしょうし,自宅にいてもスマホに連絡が来て,時間が削られることもあるでしょう。

しかし,こうしたタイプは,多くの場合,うまくいかないことが多いです。

 

一つには,やはり励まし合ってチームで戦うほうががんばれるからでしょう。

周りの塾生たちが,友達を作って仲良くしているのを尻目に,自分だけ勉強に集中するというのは,相当な精神力がないと難しいものです。疎外感も感じることでしょう。友達の輪に入れないと,先生方に質問するのも気が引けるかもしれません。先生の周りには,質問に来た生徒さんたちがいらっしゃるでしょうからね。

他にも,情報交換できたり,成績を比べたり,わからないところを教え合ったりと,メリットは大きいものです。友達に教えることも,実はかなり勉強になるものです。

友達を作らないタイプは,秋くらいから成績が停滞しだすことが多いでしょうか。

 

と,書いてきましたが,もちろん足を引っ張り合うこともあります。

みんなと仲良くしていて,それで時間を削られることがあるからですね。

 

以前の働いていた塾で,こんなことがありました。

授業が終わって生徒さんたちがぞろぞろと帰っていく中,一人の中3の女の子が私のところにやってきました。その学年は非常に仲が良く,授業が終わってもなかなか帰らない生徒さんが少なくありませんでした。

友達とおしゃべりしている,一緒に帰りたいから先生に質問している友達が済むのを待っている,などといった具合です。

 

さて,その日もそんな状況だったのですが,この生徒さんが私に話したのは,

「こうやって帰るのが遅くなるのは時間の無駄だと思うんです。どうしたらいいですか?」と。

ご自分で気がついたわけですね。しかし,踏ん切りがつかない。

「もうわかってるでしょ。一人で帰ればいいじゃないの。」と,一言背中を押すと,こくりと頷いて,その日は友達を待たずに帰っていきました。

 

そして次の塾の日も,またその次も…授業や授業後の質問が済むと,一人で帰って行きました。

 

それで塾の仲間と仲が悪くなるとかそんなことはなく,塾に来ているときにはみんなと良好な関係をつづけています。しかし,おしゃべりに付き合ったり,だらだらと残ったりして時間を無駄にはしません。

 

もちろん,入試はうまくいきますね。難関の第一志望の都立高校に順当に合格します。

友達を大切にすることと,だらだらと友達と付き合うこととは別問題です。この方の場合には,ご自身で気がついたところが立派でした。

 

では。