志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

教育の大切さ

こんにちは。

 

昨日,「教科としての英語」は必要なくなると書きましたが,誤解のないように「学問としての英語」は絶対に必要であることを補足いたします。

 

先日,国立科学博物館クラウドファンディングで資金を集めたことが話題となりました。日本一の博物館が運営資金不足に陥るほど,現在の日本は文教・科学分野にお金を使っていないことの現れだとの指摘もありました。

 

教育分野への投資は,一国の潜在成長率に大きく影響します。

その教育費も大きく削られているのが今の日本です。日本の経済成長が数十年間も停滞しているのも当然なのかもしれません。

さらに悪いことに,これからは少子高齢化がますます進み,社会保障関連の予算がどんどん膨らんでいきますし,国債の償還と国債の利払いもかさんでいくことでしょう。また金利の上昇で,国債利払いはますます増えることも予想されます。

つまり教育関連の予算は今後も削られていくばかりでしょう。

それによって,日本の学問が衰退し,国力も衰えていくことを心から危惧しています。

 

「役に立つ」学問に重点的に予算を配分しようとしているようですが,そんな傾向もよくないでしょう。

かつて「ミドリムシ」という記事を書いた記憶がありますが,星の数ほどの研究の中から,たまたま何かが「大当たり」して,日の目を見ているだけでしょう。何が「役に立つ」かなど,到底予想のできないものです。

また,さまざまな分野の学問が,国の教育体系を支えているものです。「役に立たない」とさまざまな学問を切り捨てていると,日本の学問や教育は崩壊するでしょう。

こうした学問体系の一環の中で,もちろん英語の研究も必要ですし,他の語学もそうですし,一般人には理解できないような研究もすべて必要で,有形無形に社会に還元されているわけです。

 

大学で学んだ経験があるのであれば,こうしたことは理解できると思うのですが,残念ながら文教費・科学振興費は削られるばかりです。まして,政治家のみなさんの中には,大学院で研究された方も少なくないのですから,教育への投資こそが日本を成長させることを理解できると思うのですが,残念な状況がつづいています。

 

では。