こんにちは。
日本の入試制度においては,英語が得意だとかなり有利になるかと思います。
大学入試の場合には,文系であっても理系であっても英語が必要になることが多いです。また,今は中3で仮定法まで教わり,中学校でかなりの文法の知識が身につきますので,英単語や熟語を覚えていけば,読む力はどんどん伸びていきますし,映画でも洋楽でもラジオ講座でもインターネットの動画でも,聴く力を鍛える方法はいくらでもあります。さらには英会話スクールや英語専門の塾などもあり,学齢の低いうちから取り組みやすい教科でもあります。
つまり,伸ばしやすく得点源にしやすいと言えるかと思います。
一方で,おそらくこれからの社会において,もっとも必要のない勉強が英語でしょう。
AIが発達していますので,たいていのものは瞬時に翻訳可能となるでしょう。その翻訳の精度もどんどん向上するでしょうし,便利な道具もどんどん生まれるでしょう。英語が一切わからなくても,まったく不自由することがない社会になるかと思います。
自動車が自動運転となり,だれも車を運転しなくなる社会は容易に想像がつくかと思います。外国語も同じような感じになるのではないかと,おそらく多くの人が考えているでしょう。
現在の英語の教育課程に無理があること,文法を軽視しているため,学校の授業だけではなかなか理解が進まないことは,何度か指摘しております。
他にも,これからの社会を考えたとき,果たして英語を主要教科として教わることが適切なのかどうか,疑問が残ります。
いずれにしても,日本の英語教育が大きな矛盾をはらんでいることは確かでしょうね。
ちなみに,英語を身につけたいという方もいらっしゃるでしょうから,逆にこれからはどのような場面で英語が必要になるのかについても触れたいと思います。
重要な国際会議での資料や通訳については,AIが間違えたときに対処できなくなりますので,人間が翻訳する仕事は残りつづけるでしょう。文学作品の翻訳についても,人間でないと微妙なニュアンスを表現できないかもしれません。こうした非常に専門的な分野でのみ,AIに加えて人間がチェックする形で英語に携わる仕事が残るかと思います。
もちろん,趣味で語学を身につける方も,未来にもたくさんいらっしゃるでしょう。楽しいと思うのであれば,どんどん英語を学んでほしいですね。勉強とは,本来はそういうものです。
では。