志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

輪島塗

こんにちは。

 

能登の震災は,いまだに支援の道筋すら見えていません。

被災されているみなさまには,心よりお見舞い申し上げます。私もいくばくかの寄付をいたしました。一日も早い復興を願っております。

 

さて,被害が大きかった地域の一つが輪島です。伝統的工芸品の輪島塗(輪島漆器)の生産で知られています。

今回の震災で,輪島塗が消滅してしまうのではないかと心配しています。

 

私の場合は将棋が好きですので,少しばかりは駒の生産に関しての知識があります。

たぶん天童で大規模な災害があったら,天童将棋駒も滅びてしまうだろうなと想像し,輪島塗についても危惧するにいたりました。

 

駒の場合ですが,木を駒の形に削って,字を書けば終わりだろうと,そんな風に簡単に制作できるとお考えの素人の方が多いかと思います。しかし,制作には何年もかかります。なぜなら,木地を何年もかけて乾燥させるからです。

仮に災害があり,乾燥中の木地が全部だめになってしまったとしたら,何年も新しい駒を制作できないことになります。

 

おそらく,輪島塗も木地の乾燥からなのだろうなと想像し,調べてみたところ,やはりそのようでした。木地はどこかから分けてもらうことができるかもしれません。しかし,さらに問題点があり,輪島塗の場合には,塗った漆を1~2年もかけて乾燥させるそうです。

将棋駒よりも厄介で,2度の乾燥工程が入るため,本当に復興は困難なのかもしれません。よしんば木地が手に入ったとしても,2年近くは新しい輪島塗を制作できないことになります。その間,経営はもつのかどうか,技術は継承できるのかどうかなど,さまざまな難題を解決する必要があります。

ぜひとも,政府には手厚い支援をお願いしたいところです。

 

さて,昨日は公立高校の倍率の発表があり,予想した通り,推薦の出願者がものすごく多くなりました。

面接では能登の震災のニュースについても聞かれるかもしれません。

大切なのは想像力でしょう。現地の人々がどのように困っているのかを考え,思いやる気持ちをもてるのであれば,震災について面接で聞かれても,答えに窮することはないでしょう。

 

では。