こんにちは。
一昨日の記事のつづきです。表を再度載せます。
推薦入試で合格内定とならなかった方ですが,札幌旭丘だと62名のうち,25名ほどが別のところに再出願したと考えられます。これは約4割にあたります。
これが前回書いた内容です。
札幌手稲だと,青いセルがちょうど「0」になっています。推薦不合格者が「27」と少ないことで,別の高校から下げて手稲に再出願した方と,手稲から別の高校へ再出願した方の人数が同じだったのでしょう。
推薦不合格「51」と多いのが札幌新川で,別の高校から下げて手稲に出した方よりも,新川から下げて別の高校に出した方が多く,青いセルがマイナスになったと考えられます。
専門性の高いことから,絶対にここに行きたいと考える受験生が多いと思われるのが,札幌平岸(デザインアート)です。美術系の公立高校はここにしかなく,ふつうは出願先を変更しないように思われますが,ここでも推薦不合格者のうち4人が別のところに再出願したと考えられます。割合だと不合格者の2割にあたります。
以上,何となく見えてくるのが,3~4割程度の方は,推薦では高いところを目指して受験し,ダメだった場合には再出願先を下げているということです。
推薦入試は受けたほうが得と言えるかもしれません。
面接が極端に苦手,アピールポイントもなくて内申も低い,などの事情がないのであれば,積極的にチャレンジすることをお勧めいたします。単純に,受かればラッキーで,チャンスが1回増えると考えましょう。
他に目についたところでは,啓北商業は推薦枠が定員の50%ということもあってか,推薦出願者も多く,例年にない高倍率になっています。
啓北商業の倍率の推移です。最終の確定倍率で比較しています。
2024 1.52倍
2023 1.11倍
2022 1.08倍
2021 1.02倍
誤算だった方が多いのではないかと思います。
同様に推薦枠が定員の50%なのが札幌平岸(デザインアート)です。
全体で見たときの「中間倍率」は1.48倍です。
しかし,推薦倍率が2.00倍,確定した最終倍率が1.75倍です。ここは必ず推薦から受けるべきで,倍率2倍程度の入試でチャンスが2回あるとお考えいただくのがいいでしょう。
数値から推測した内容で,実態は多少は異なっているかもしれないということはご承知おきください。ただ,今後も推薦の出願者は増えると思われます。受かればラッキー,あくまで一般入試勝負とお考えいただき,高めの高校にチャレンジするのがよそさうです。
最後に,表の赤字が中間発表と最終倍率の乖離が大きかった高校です。
札幌藻岩 1.25 → 1.35
札幌平岸(デ) 1.48 → 1.75
札幌啓北商業 1.32 → 1.52
現行制度の場合,出願変更が認められていますが,推薦入試実施前に行われるので,不確定な情報をもとに変更するかどうかを決める必要があります。
「後出しジャンケン」ができるのも,推薦を受けるメリットと言えるかもしれません。
また公平性を期すのであれば
「推薦入試」→「推薦の合格発表」→「一般入試出願」→「倍率発表」→「出願変更」
となるべきでしょう。
現行制度に問題がないとは言えない状況だと思います。
明日が試験本番です。みなさんがんばってください。
では。