志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

合格はゴールではない

こんにちは。

もう昔の話なので,ご本人達がこれを目にしたとしても,懐かしいねと笑ってくれることと思います。
昨日の塾の話の中で,小テストの答えを写して毎回追試を逃れていた友人たちのことです。

塾の最上位クラスで受験までがんばった?わけですから,2人とも高校は素晴らしいところに合格しました。
1人は市内のトップの学校に見事に合格しました。
もう1人も2番手の学校に合格しました。私と同じ高校です。帰り道が一緒になることから,高校時代は親しくしていました。

タイトルから想像できるかも知れませんが,トップ校に行った友人は,「高校で完全にドロップアウトした。」と,後年,飲みに行ったときに話していました。ドロップアウトの文字通りに退学をしたわけではありませんが,勉強はしなかったのでしょう。それでも,道内のある国公立大学には進学しましたが,高校の同級生たちと比べると,残念な進学先であったとは言えるでしょう。

同じ高校の友人はというと,高校では勉強をしていませんでした。成績は安定してビリの方だったと思います。一緒に帰っていると,たまに,わざとに人気のない道を通って少し遠回りして帰ることがあり,そこでは決まってタバコを吸っていました。当時はタバコを吸う高校生も少なくはなかったのですが,進学校ではかなり珍しいことだったと思います。

勉強しないという選択肢もありますし,そういう高校生活を選ぶのも自由です。
ただ,中学時代の塾の影響で,さぼったりずるしたりすることを覚えて,それが悪い癖となり,高校ではそのままずるずると勉強をしなくなったというのであれば,不本意な高校生活だと言わざるを得ないでしょう。

塾で教えている今の立場からすると,
勉強に対する正しい姿勢や考え方,勉強方法などを,(こういうものは先生たちが教えるという類のものではないと思いますが)生徒たちが自然に気がついて,自発的に勉強するようになっていかないと,その生徒のためにはならないのではないかと考えています。

志望校に合格した後に,そこでも成績が良くて一流大学に合格していく子と,逆に高校では成績が低迷する子がいます。生徒たちを見ていると,高校に入学する前から,その生徒がどちらのタイプか想像がつくことが多いです。
勉強だけを教える,志望校合格だけを目標にするなら,こんなに楽なことはないのですが,もっと先のこと,生徒たちの将来のことも考えると,単純に教えるというだけではなく,生徒たちの人間としての成長も考えないといけないのでしょうね。

「教育」という熟語も,「教える」と「育てる」から成り立っています。
この「育てる」というのが大変なことでもあり,楽しいところでもありますね。

では。