志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

道立高校入試変更へ

こんにちは。

今朝の北海道新聞の記事です。

「道立高入試 応用力重視へ」

全部は読めませんが,興味のある方は紙面かログインされるかしてお読みください。

2022年入試(今年の新中1の方の高校受験)から,道内公立高校の入試を変更しようと検討がされているようです。
私もこの記事を(紙面で最後まで読みました)読んだだけで,実際の教育委員会の発表資料を見たわけではありませんので,まだ,何とも言えない部分が多いのですが,今段階での感じたことを簡単に書きたいと思います。
まだ,確定的な情報ではありませんので,今後も情報収集をする必要があることと,この私の記事も後日訂正する可能性があるという前提でお読みください。

変更の1点目として,
「応用力を問う主題に変更する」とのことのようです。
この点については,基礎学力があった上での「思考力」,「表現力」であり,基礎学力が大切であることに何ら変わりはないと思われます。したがって,学習の方法などについて,大きく変更する必要はまったくないと考えております。従来の入試でも,「思考力」,「表現力」は問われていましたし,その比率もだんだんと高まる傾向にありました。当然,その対策も行っていたわけですから,問題が変わるといっても過度に心配する必要はないでしょう。
ただ、初年度の生徒については,過去問とはまったく違う形式で出題される可能性があり,その点は注意が必要ですね。

変更の2点目として,
内申点の扱いなども含めて,入試制度そのものの変更を検討する」とのことのようです。
こちらについては,たとえば内申点の扱いを変更するとして,現在の制度では中1の内申点から入試に関係するのですが,仮に1年後に新制度の概要を発表したとして,すでに2022年入試を受ける生徒たちは中1の評定は出ているわけです。果たして公平な入試といえるのかどうか,問題が残るように感じております。2022年実施を目指すとのことですが,間に合うのだろうかとも疑問に思いますね。

現在の北海道の公立高校の入試制度ですが,内申点を非常に重視していること(内申点315点,当日点300点)や,中1の内申点から関係があることなど,内申点の扱いについては検討の余地が多分にあるように思っています。中1の内申点などは,入試の2年以上前の学力を評価したものです。これを用いる意味があるのだろうかという意見もあるでしょう。また,内申点は大きくインフレしており,指標としてうまく機能していないという指摘や,そもそも学校によって基準の異なる内申点の評価を入試でここまで重視して良いのかどうかという意見もあるでしょう。

内申点以外でも,合否判定には「相関表」を用いることになっており,純粋に「内申点+当日点」の合計だけでは決まらない制度になっているようです。純粋に合計の点数だけの勝負にしたほうが透明性も公平性も確保できるように思います。同様の理由で,学力重視枠や内申重視枠も必要なのかどうか検討の余地があると思います。
制度はどうなるかはわかりませんが,内申点を取ることも含めて一生懸命に勉強するより仕方がないですね。

どうなるにせよ,公平でより良い入試制度になることを願っています。詳細がわかりましたら,きちんとまとまったことを書こうと思います。
では。