志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

目的ではなく手段にすぎない

こんにちは。

先日,いわゆるSNSというもので,東京にいたときにZ会進学教室で教えていた子から連絡がありました。
今年の春に,見事,東京大学に合格されたそうです。
さらに,Z会で同じクラスだった友達も東大に合格されていて,再会を果たしたそうです。
お二人とも素晴らしいですね。ちょっと生意気なところが逆に好感のもてるいい子たちでした。

中学生たちを教えていると,この子はきっと大学入試でも最難関校に合格するだろうなあ,とか,高校では勉強をさぼって成績が低迷するだろうなあ,とか,なんとなく予想がつくものです。
この2人も,もしかしたら東大に入るのではないだろうかと,当時,おぼろげに感じておりました。

大学入試で成功する方と失敗する方の中学時代にわかるちがいですが,単純に成績だけではなく,他にもいくつかの要素があげられます。
もちろん,お2人とも成績はよく,公立の最難関校に進学されました。Z会進学教室では,「V」という難しいコースと「K」という簡単なコース(相対的にVよりも簡単という意味で,多くの方が最難関校に合格されます。)に分かれているのですが,お2人ともKコースで勉強されていました。公立トップ校に進学したといっても,塾内にはもっともっとできる子たちがたくさんいらしたということですね。

では,どういうところがちがったかというと,
理解力であるとか,頭の回転の速さ,要領の良さといった,成績以上のポテンシャルの高さを感じさせられたことはもちろんそうです。
ただ,それ以上に大切なのは,高校でも勉強する気持ちがあったこと,高校入試は通過点に過ぎず,大学合格がその先にある本当のゴールだと気がついていたことでしょう。(大学入学後も人生の旅はつづきますので別にまたゴールはあるのですが)
このお2人についても,普段のようすを見ていると,きっと大学入試でも頑張るだろうなあと,そう思っていたのでした。実際,連絡をくれた方は,高校に入学した直後から,度々勉強について相談にいらしてくださいました。勉強方法であるとか進路についてであるとか,そうした内容ですね。入学した最初から明確なビジョンがあったことがよくわかりますね。

中学でも高校でも進学校を目指している方,お子様を進学校に入学させたい親御さんは多いことでしょう。ただ,それは進学校に入ること自体が目的なのではなく,そこでもしっかり勉強をして難関大学に合格されることが本当の目的であり(人生の目標はもっと先にありますが…),進学校に進まれるというのは手段でしかないはずです。
ところが,その「手段」が知らず知らずのうちに「目的」にすり替わっているというのがよくあることです。とかく,塾の先生というのは合格実績が1つの目標ですから,生徒たちにとっての「手段」でしかないということを絶対の価値のように考えがちなところがあります。
勉強されるお子様はもちろん,親御さんも,指導する私たちも,「手段」と「目的」を混同しないように,どこかに進学後のことも頭に入れながら受験に向かっていくと,入学後にも充実した学校生活が送れる可能性が高いのかもしれませんね。

では。