志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

勉強よりも気になるもの

こんにちは。

 

テレビのニュース番組でも取り上げられていて驚きましたが,昨日と今日の2日間で,藤井総太王将に羽生善治九段が挑戦する将棋の王将戦の第一局が行われています。

歴史に残る伝説的な一戦となるでしょう。また,このカードのタイトル戦は最初で最後となるかもしれません。報道でも「世紀の一戦」と見出しを打っているものがいくつかありました。まさに,その通りだと思います。

 

さて,将棋ファンの私ですが,本日は模擬試験の日で,試験監督をしているということもあり,ちらちらと将棋を見ながら仕事をしています。

気になるのは仕方がないことですね。

幸い?にして,将棋は頻繁に動きのあるゲームではありません。一手を指すのに1時間以上考えることも珍しくなく,ずっと見ている必要もありません。仕事に大きく差し障りが出るわけではありません。

 

同じように,学習塾においても,授業中にこそこそとスマホをいじったり,マンガを読んだりしている方はいらっしゃるものです。さすがに,少人数クラスですし,今の教室にはそんな生徒さんはいませんが,過去には何人も見てきました。

 

マンガもゲームも楽しいでしょう。

気になるし,勉強よりも優先したい気持ちもよくわかります。将棋を見ている私も,人のことは言えないなと,改めて気づかされます。

 

高校時代には,私は頻繁に居眠りをしたり,「内職」をしたりしていました。人に注意できるような人間ではないですね。

そうしたこともあり,授業中にどのようなことをしている生徒さんがいても,私はそのまま放っておくことが多いです。注意してもうまくはいかないものです。そのうち,ご自分で気がついて,まじめにやるようになるものです。

さらに言うと,仮に授業中にマンガを読んでいるとしたら,その子にとっては,長い人生を考えたときに,現段階では勉強よりもマンガのほうがはるかに重要で必要なものであるのかもしれないとすら考えています。

 

では。

科学的「事実」

こんにちは。

 

教科書に書いてある内容は,現在(正確には20~30年前の最先端の研究成果で)は「正しい」と考えられているものです。

何年も先に,それが間違えていたと判明する場合もあります。

 

社会科であれば,旧石器時代の遺跡捏造事件が有名で,上高森遺跡や馬場檀A遺跡などが教科書から消されました。

歴史の研究が進んで学説が変わり,教科書が書き換わった箇所も多いです。「公地公民」,「四民平等」,「(鎌倉幕府の)封建制度」などの語句は,多くの教科書から消えています。

 

社会科ほど変更がない科目が理科でしょう。それでも,昔は天動説が信じられていたのが,地動説が「正しい」とわかったように,教科書が書き換わることもあるでしょう。

 

さて,昨晩,ふとこんなことを思い出しました。

『キャンディ♡キャンディ』という漫画・アニメ作品がありますが,私も姉が観ていたために,子ども頃にテレビで観ていた作品です。

その中に,血友病の女の子が登場するなあと。しかし,これはおかしな設定ではないだろうかと。血友病とは,出血しても血が固まりにくい病気です。

 

高校時代には,次のように教わった記憶があります。

女性は出産する体の機能を備えており,周期的に大量の出血をするため,女性が血友病の遺伝子を持っていた場合には,ごく幼いうちまでに必ず死んでしまう。死にいたらしめるその遺伝子を致死遺伝子という。

 

インターネットで調べてみました。

すると,血友病の女性も存在することと,致死遺伝子の存在が現在では間違いだと考えられていることがわかりました。

新しい「真実」が発見され,常識が覆されていますし,教科書も書き換わっていることでしょう。

パラダイムの転換を目の当たりにして,小さな感動を味わっていました。

 

しかし,作者のいがらしゆみこ先生は,どうして血友病の女の子を登場させたのでしょうか。現代の医学ではそれが「正しい」設定だとわかっていますが,作品発表時の「真実」では血友病の女性は存在しえません。

いがらしゆみこ先生は,高校の大先輩にあたります。勉強も得意で,それなりに知識もおありのはずです。不可解ですね。

 

では。

俳句の宿題

こんにちは。

 

冬休みも後半戦に入ります。宿題の進捗を確認して,たくさん残っているようであれば,計画を立ててがんばらなくてはなりません。

 

さて,ある中学校で「俳句を詠む」という宿題が出されています。これには生徒さんたちが苦労することは想像に難くありません。

私が学生の頃だと,作文もしくは読書感想文の宿題がありました。これが一番大変でしたね。

うまくできない理由は簡単でしょう。どいうものが良い俳句,作文なのか,どうやって俳句を詠むのか,作文を書くのか,学校では教わらないからです。

 

冬休み

俳句の宿題

爆発しろ

 

中学生のみなさんの正直な気持ちは,こんな感じではないでしょうか。

 

中学のとき,国語の授業で俳句を詠んだことがあります。当然ですが,みんなどのように作っていいかわからず,いたずらに時が過ぎていきました。

このとき,隣の席だったのが,ご家庭に問題があるそうで,勉強も苦手な同級生でした。ふと,そちらを見てみると,ノートにはこう書かれていました。

 

腹減った

ああ腹減った

腹減った

 

朝食も食べていなかったのかもしれません。勉強が苦手で授業もほとんどわからなかったでしょう。そんなときに,俳句を詠むという厄介な授業。腹減ったなあ,早く給食が食べたいなあ,と考えながら,ただただ時が過ぎていくことを待っていたのだと思います。

 

この同級生ですが,おそらく他の授業でも,同じような状態だったでしょう。時が過ぎていってほしい,勉強はわからないしどうでもいいと,待つことしかできなかったと思われます。

 

違う形で教育が提供されていたとしたら,この同級生も学校を楽しめたかもしれません。さらには,全国の小中学校には,同じような状態の子どもたちもたくさんいらっしゃるでしょう。それぞれにあった教育が提供されるべきですね。

いずれにしても,教育の敗北であると感じます。

 

では。

2023新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

本日2日から,正月特訓で教室はスタートします。

自主性を育て,高校や大学,社会人になってからも伸びていく,幸せな人生を送れる人材を送り出せるよう,本年もがんばって参ります。

 

今年は,大晦日に紅白を見て,日付が変わった深夜0時に初詣に行きました。

地元の小さな神社なのですが,鳥居の外まで列ができており,参拝するまで20分くらい並んでいました。

 

神社の参道ですが,中央は神様の通り道ですので,人間は両端を歩くものです。

こんなに行列ができていると,たぶん多くの方は年に1度しかこの神社に来ないのでしょうが,参道の中央を開けずに列ができるものです。

何だかなあと,新年から考えてしまいました。

 

みなさまにとって,実り多い1年であることを願っております。

1年の振り返りと感謝

こんにちは。

 

今日で冬期講習の通常授業は終了です。

明日の正月特訓で,今年の授業はすべて終わりとなります。

お陰様で,順調で充実した1年となりました。

みなさまに感謝申し上げます。

 

冬期講習ですが,なかなかに忙しいです。朝8時半に教室に来て,帰るのは夜9時過ぎです。

しかし,毎日しっかり授業準備ができていますし,体調を崩すことなくつづけられてもいます。無事に1年が終わりそうで,一安心しております。健康が一番ですからね。

 

かつて,ある塾に勤めていたときは,講習期間は朝8時に出社し,お昼ご飯を食べる時間もほとんどないまま授業と移動を繰り返し,夜の10時に仕事が終わっていました。

もちろん予習など一切できませんし,立ったまま眠りそうになりながら,働かない頭で懸命に考えて,ごまかしごまかし授業をしていました。

全部が自分の責任ではないとはいえ,当時の生徒さんたちには申し訳ない気持ちがありますし,よく事故が起こらなかったなあとも思います。

 

そんな過去のことを考えると,いろいろと充実させることができている今の環境には,心から満足しています。ご協力いただいているお父さま,お母さま,生徒さんたち,いろいろな業者さんなどのお陰でもあります。本当に,いつもありがとうございます。

 

今年を振り返ると,「他の塾に行くよりも,うちに来てくれた方が絶対にいいのになあ。」と,思える状態にかなり近づけたでしょうか。

これからもよりよい教室を目指して,日々研鑽を積んでいきたいです。

 

みなさま,今年も1年ありがとうございました。

とうか,良いお年をお迎えください。

正月特訓のお弁当の話

こんにちは。

 

以前に勤めていた塾の正月特訓でのことです。

ある生徒さんが,段ボール箱いっぱいのみかんをもってきてくださいました。ご親戚からいただいたそうです。

その教室は大きなターミナル駅の近くにあります。正月特訓も100人近く受講していたでしょうか。みんなが食べられくらいの数のみかんがありました。

その生徒さんは,ふだんは電車で通ってくださっていたのですが,さすがにみかんを運んで電車で来ることはできません。その日はお父さまが車で送ってくださったそうです。

 

その生徒さん,先生やスタッフに「みんなに配ってください」とみかんを渡すわけではなく,お昼休みにご自分で配って歩いていました。顔を合わせたことのない別のコースの方にみかんを配るのは勇気がいるだろうと,私も「静岡産(産地は知りません)のおいしいみかんだよ。これは偏差値が5上がるみかんだよ。」などと適当なことを言いながら,一緒に配って回りました。

もちろん,みかんは私も大変おいしくいただきましたし,みなさんに好評でした。

 

生徒さんも本当にいい子でしたし,ご家庭の暖かさもよくわかります。

こういう生徒さんは,必ず合格するものです。

 

お弁当といえば,講習中は朝から夕方まで塾で勉強するぞと,お昼を持参して通ってくださる方も多かったです。

ある小学6年生の方は,この子は兄弟姉妹が多くてまだ小さな妹さんもいらしたため,ご自分でお弁当を作ってもってきていました。自立した大人です。こういう子も,入試は必ず成功しますね。

 

逆に,正月特訓のとき,こんなお弁当は食べたくないと,マクドナルドへ行った子がいました。かなり豪華なお弁当でしたし,お正月の雰囲気も演出された内容でした。それでも食べたくないと。

ちょっと心配になりますね。入試だけではなく,今後の人生についても。

 

お弁当一つでは足りないと,お弁当持参でやってきたスポーツ少年(もちろん勉強もできます)もいました。そして,ガシガシと両方たいらげます。

こういう方も幸せな人生を送られることでしょう。

 

勉強が得意な子どもたちが多い教室でしたが,好き嫌いする生徒さんは本当に少なかったです。ご家庭がしっかりしていることがわかりますね。

勉強ができるようになるのも納得です。

 

では。

品性

こんにちは。

 

そろそろ今年も終わりですが,こちらの教室では31日まで授業があります。

12/31,1/2,1/3が受験生対象の正月特訓です。毎年のことですが,こうした時期にも勉強をしていると,ある種の高揚感が得られます。

そんなわけで,この講座は大変ではあるのですが,大好きでもあります。

 

以前に勤めていた学習塾では,正月特訓がなくなったそうです。

先生やスタッフのみなさんも大変ですし,お弁当が出て,お昼にみんなでいただくのですが,このご時世ではそれも難しいでしょうし,なくなったのも理解できます。

 

さて,この正月特訓のお弁当ですが,毎年いくつか余ります。

人数分を頼んではいるのですが,お休みする生徒さんがいらしたり,お弁当を食べない講師の先生(午前の授業だけで帰宅されるなど)がいらしたりするわけです。

余ったものは,もったいなので持ち帰っていただくなどしていました。

 

ある年の正月特訓のこと,一人の講師の先生が,朝教室に着くなり,スタッフの方にこうおっしゃいました。

「余った弁当予約」

しかも堂々と大きな声で。

いくつか弁当が余ることはご存知のようで,しかし1~2個しか余らないことが多い。それを優先的に自分に分けてほしいと。

 

なんともあさましい態度ですし,人間的に問題がありますね。

社内では,お世辞にも信頼されているとは言えない先生でした。

 

冬期講習の時期ですが,進学校を中心として,高校でも冬期講習を実施してくださるでしょう。高校の講習を取るか,予備校に行くか,予備校に行くとしても,どの予備校でどの講座を受けるか,高校生にとっては悩ましい選択でしょう。当然,人気のある先生と,そうではない先生がいらっしゃいます。

どんなに学力が高くても,教える力がすばらしいとしても,こうした先生の講座は人気がないものです。

難しいものですね。

 

では。